【DeNA】ドラフト4位の札幌市出身、若松尚輝投手…独立リーグで才能開花の152キロ右腕の胸には「雑草魂」
スポーツ報知 / 2025年1月10日 6時5分
札幌市出身の若松尚輝投手(24)=四国IL高知=が、今季からNPBのDeNAでプレーする。外野手だった札幌第一高、投手転向した札幌学院大時代は無名だったが、独立リーグで才能が開花。ドラフト4位指名をつかみ取った最速152キロ右腕は、即戦力投手として国内最高峰の舞台に足を踏み入れる。
若松が「雑草魂」を胸にNPBの世界へ飛び込む。入寮直前の1月5日。慣れ親しんだ室内練習場で母校・札幌第一高の野球部OBや現役部員から激励を受けた。快速右腕は「まずは開幕1軍。先発ローテに入って、2ケタ勝利するくらいの気持ちでいきたい」と気を引き締めた。
高校ではベンチ入りすらできない期間が続いた。3年春にチームがセンバツ甲子園に出場した際も、背番号はもらえずボールボーイ。それでも、恩師の菊池雄人監督(52)は「物事の考え方とか粘り強さ、努力という部分は高校の時から光るものがあった」と当時を振り返る。センバツ後の春季大会から頭角を現し、夏はレギュラーを奪取。外野手として札幌学院大に進学後、強肩を買われて3年春に投手に転向した。
投手経験が浅い中でも素質を評価され、大学卒業後は「2年勝負」で独立リーグに挑戦した。1年目からNPBスカウトの注目を集めたが、右肘を痛めて指名漏れ。「今年かからなかったら独立リーグは辞めていた」という不退転の覚悟で昨シーズンを過ごし、夢をかなえた。
高校ではレギュラーをつかむのがやっと。投手転向した大学でも無名の存在で4年間プレーしたのは札幌学生野球連盟の2部リーグ。そして独立リーグと、決して日の当たる場所を歩んできたわけではない。今も同じような境遇で夢を追う選手は数多くいる。「この歳まで夢を追いかけられるのを証明できた。そういう人たちのためにも、これからも僕が頑張っていけたら」。険しい道のりで磨いてきたハングリー精神を武器に最高峰の舞台で“輝”いてみせる。(島山知房)
◇若松 尚輝(わかまつ・なおき)2000年5月10日、札幌市生まれ。24歳。札幌第一高では主に外野手としてプレーし、3年夏は南北海道大会で8強入りした。札幌学院大進学後は3年春に投手転向。23年から四国IL高知でプレーした。184センチ、93キロ。右投右打。家族は両親と姉。
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