【春高バレー】最多35得点でMVPの共栄学園・秋本美空「朝早いのにお弁当も作ってくれて…」母・大友愛さんの支えに感謝
スポーツ報知 / 2025年1月12日 20時46分
◆バレーボール ◇全日本高校選手権 最終日 女子決勝 共栄学園 3―0 下北沢成徳 (12日、東京体育館)
女子決勝が5セットマッチで行われ、6年連続29回目出場の共栄学園(東京)が、前回大会準優勝の下北沢成徳(東京)を3―0で破り、19大会ぶり3度目の日本一をつかんだ。優勝した2005年度以来の19大会ぶりの決勝で、12年ロンドン五輪銅メダリストの大友愛さんの長女で、主将の秋本美空(3年)が両チーム最多35得点でけん引し、最優秀選手(MVP)にも輝いた。
チャンピオンシップポイントから秋本は、強打を突き刺し、仲間と抱き合った。3年生で初めて立ったセンターコートで、東京都予選では敗れていたライバルを倒しての日本一。「正直ストレートで勝てるとは思っていなかったし、日本一ってちょっと実感がわかなくて、びっくりという感じです。みんなで成長してこられて、最後は一番いい試合だった。すごく楽しかったです」。涙するチームメートに2度胴上げされ、笑顔が咲いた。
五輪メダリストの母・愛さんも届かなかった春高で頂点。母はスタンドで応援グッズを手に見守った。秋本は優勝後のインタビューで母に向け「日本一、取ったぞ~」と絶叫し、感謝の思いがこみ上げた。3年間、朝練習で5時半~6時の電車に乗って通学。「私は朝起きるのが苦手で、お母さんは起こしてくれる時もあった。朝早いのにお弁当も作ってくれて。すごいたくさん支えてもらって感謝しかない。(好きなおかずは)春巻きが好きです」。エース、主将としてチームを引っ張った頼もしい娘が胴上げされる姿を見て、母は涙がこらえきれなかった。
春高制覇をかなえた18歳のホープ。次なる夢は28年ロサンゼルス五輪を見据え、「日本代表に選ばれて活躍したい。出られたら、次の五輪に出たいと思っています」と偉大な母に続き、夢舞台を目指す。恩師の中村文哉監督は「見ての通り大エースに育ちました」と送り出した。日本一に立った自信を胸に、大器は世界に向けて羽ばたく。
◆秋本 美空(あきもと・みく)2006年8月18日、神奈川県出身。18歳。小学2年の時、元日本代表の母・大友愛さんの影響で始める。共栄学園中3年時に全日本中学生選抜認定選手に選出。共栄学園高1年時の22年にU―18アジア選手権優勝。16歳の23年に日本代表候補に初登録。24年にU―20アジア選手権銀メダル。父は元柔道男子73キロ級世界王者の秋本啓之さん、母は愛さん。身長は母と同じ184センチ、最高到達点は301センチ。
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