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兵庫、震災から30年のワッペンとともに10位でゴール アンカー・田中希実「何か伝えることはできたと思う」…都道府県対抗女子駅伝

スポーツ報知 / 2025年1月12日 21時54分

10位でゴールした兵庫9区・田中希実(カメラ・渡辺 了文)

◆第43回全国都道府県対抗女子駅伝(12日、たけびしスタジアム京都発着=9区間、42・195キロ)

 京都が2時間17分53秒で3年ぶり、歴代最多19度目の優勝に輝いた。10位に終わった兵庫は昨夏のパリ五輪で1500メートル、5000メートルに出場した田中希実=ニューバランス=が初の9区(10キロ)で登場した。

 11度目の大会参加(捕員で走らず終えた1度を含む)で初のアンカーとなった田中は、得意とする距離より長い10キロで、順位を2つ上げた。32分28秒、区間6位の結果に「やはり甘くなかった。個人としては少しふがいない走り」と反省を述べた一方で、「順位やタイムでない部分で、何か伝えることはできたと思う」と力強いまなざしで話した。

 17日には阪神・淡路大震災から30年を迎える。渋谷優美コーチの発案で節目を意味するワッペンを県のユニホームとジャージーに付けて臨んだ今大会。試合前日、渋谷コーチが全員へ向けて神妙な面持ちで口を開いた。「中学3年だった陸上部の教え子が、震災で亡くなった。安置所で顔を見てあげてと言われたけれど、怖くて、死を認められなくてドアノブを回すことができず、ドアの前で手を合わせるのが精いっぱいだった。これから夢のある中学3年でも、一瞬でその夢がなくなってしまう。一日一日を一生懸命生きて欲しい」。当時を知り、向き合ってきたからこそ、これからを担っていく選手たちに伝えたかった。田中は「思いがすごく伝わってきた。私たちは経験はしてないから伝えることはできない。でも、伝えてもらった立場として、ちゃんと受け取って、どう走りに表現していくかがとても大事」と胸に刻んで、自身として挑戦でもあった9区を走りきった。

 今後は2月からボストンやニューヨークでのインドアレースに参加予定。9月には東京世界陸上を迎える今季、例年とは違ったスタートになったが「10キロの中でリズムを探ったり、駅伝ならではのほかの選手の背中を追ったり追われたりっていう自分の苦手とするところから、逃げずに向き合えた」と手応えも話した。心身ともに、また一回り成長した姿で今季も世界と戦う。

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