【阪神】藤川球児監督「代打切り札」構想に４年目２７歳が生き残りかけ不退転の覚悟「悔いのないように」

阪神・豊田

　阪神・豊田寛外野手（２７）が１４日、藤川監督からのキーマン指名に不退転の覚悟を示した。甲子園の球団施設で自主トレに励み、「毎年、『今年ダメだったら…』という思いでやっている。そこは本当に変えずに、悔いのないようにやることを心がけています」とキッパリ。プロ４年目、４月に２８歳を迎える若武者が秘めたる闘志をのぞかせた。

　昨秋キャンプでは紅白戦３試合で打率６割２分５厘（８打数５安打）の活躍を見せ、監督ＭＶＰに選ばれた。その球児監督はスポーツ報知の掛布ＯＢ会長との新春対談で「構想の一つは大事な場面の代打枠。一球にかける思いが強い。１軍のどこかに置きたい」と評価。豊田は「家族から送られてきた」とネット記事で指揮官の発言を知り、「うれしいですが、まずは結果を出さないといけない」と決意を新たにした。

　昨季はプロ初安打を記録するなど、１１試合に出場。今春は自身初の１軍キャンプスタートが有力だ。「何とか食らいついてアピールして１年間、１軍に帯同したい」。昨年の秋季練習初日には藤川監督に「一平」と、顔が似ている小川に名前を間違えられたが、もう注目株。２季連続のキャンプＭＶＰからの飛躍へ、気合に満ちあふれている。（小松　真也）

　◆豊田　寛（とよだ・ひろし）１９９７年４月２８日、神奈川県生まれ、２７歳。東海大相模（神奈川）では２年連続で甲子園に出場して、３年夏は４番で全国制覇に貢献。国際武道大に進学し、社会人・日立製作所を経て、２１年ドラフト６位で阪神入り。２２年に１軍デビューし、昨季は初安打をマーク。通算１６試合に出場し、打率１割５分４厘で本塁打、打点なし。１７８センチ、８８キロ。右投右打。年俸８３０万円。