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市村正親が昭和の喜劇王“エノケン”榎本健一さんを演じる 脚本・又吉直樹に「しめた!」描かれる“人間くささ”に期待

スポーツ報知 / 2025年1月16日 5時0分

「エノケン」に主演する市村正親(中)と妻役の松雪泰子(左)、脚本を担当する又吉直樹

 俳優・市村正親(75)が、音楽劇「エノケン」(東京公演=10月7~26日、シアタークリエなど)で、“エノケン”の愛称で知られた榎本健一さん(1970年死去、享年65)を演じることが15日、分かった。

 今年デビューから52年の大ベテランが、昭和の喜劇王に挑む。榎本さんは、戦前戦後の日本を笑いで照らした喜劇スター。コメディー作品を中心に活躍した。舞台だけでも、生涯で500作品以上(再演を含まず)に出演。榎本さんの舞台への情熱を現代で表現するにはどうするべきか製作陣が協議を重ねた結果、今作が104作目の新作舞台となる市村に白羽の矢が立った。

 喜劇王を描くことから、笑いと人間の悲哀を描ける人物として、製作陣は2015年に芥川賞を受賞したお笑いコンビ「ピース」の又吉直樹(44)に脚本を依頼。音楽劇を手掛けるのは初めてとなる。現在執筆中で、榎本さんが病魔に襲われる晩年を軸とした生涯を描く作品となるという。

 市村は、「彼が生きている時にすでに生まれていたから、存在はしっかり知ってます」。脚本を又吉が書くと知った時には「しめた!」と思ったという。「いろいろと調べる中で、エノケンの喜劇役者としての顔と、人間としての顔にずいぶん落差があるなと感じていました。又吉さんの小説は“人間くささ”が細かく書かれているので、今作ではエノケンの人間性の部分が深く描かれるのでは」と作品を心待ちにした。

 一方の又吉は「僕も同じ“喜劇の人”(お笑い芸人)でもありますし、プレッシャーも感じてます」と覚悟を明かした。榎本さんの楽曲を舞台で披露する構想もあるという。

 〇…榎本は生涯に2度結婚しているが、又吉の発案で前妻・花島喜世子と後妻・榎本よしゑを共に女優・松雪泰子(52)が演じることが決まった。舞台作品では初の一人二役という松雪は「正直、私に妻役が務まるのかと驚きました。又吉さんの文学を体現できるということでお引き受けしました」。エノケンが活躍していた当時のことは「存じ上げないです」と明かしつつも「だからこそ、作品として新鮮に捉えられると思ってます」とコメントした。

 ◆榎本 健一(えのもと・けんいち)1904年10月11日、東京都出身。浅草オペラの俳優・柳田貞一門下に入り、22年に浅草金竜館で初舞台。29年、浅草で「カジノ・フォーリー」の結成に参加しブレイク。32年に松竹の専属となり「エノケン一座」を旗揚げ。34年にPCL(東宝の前身)の「エノケンの青春酔虎伝」で映画初出演。38年に松竹から東宝へ移籍。62年には脱疽(だっそ)のため右足を切断するも、義足で舞台に立ち続けた。70年1月7日に肝硬変で死去。享年65。

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