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坂東龍汰「急に売れるより、徐々にステップアップしていきたい」 難役好演で注目度上昇…初単独主演映画「君の忘れ方」17日公開

スポーツ報知 / 2025年1月16日 11時0分

社交的な性格で「人見知りをしたことはない」と語る坂東龍汰(カメラ・今成 良輔)

 俳優の坂東龍汰(27)が昨年10月期のTBS系ドラマ「ライオンの隠れ家」で自閉スペクトラム症の「みっくん」こと小森美路人(みちと)を好演して注目されている。「過去イチ、街で声を掛けられました」とブレイクの兆しを実感しつつも「急に売れるより、徐々にステップアップしていきたい」と足元を見つめている。17日からは自身初の単独主演映画「君の忘れ方」(作道雄監督)が公開される。(有野 博幸)

 人懐っこい笑顔が魅力の27歳。坂東はみっくんを演じてお茶の間の人気者になった。「撮影していても、近所の子供たちに『みっくん!』と呼んでもらったり、『いつも見てます!』と言われたり。役名で覚えてもらえるのは、役者として一番うれしいことですね」と声を弾ませる。

 試行錯誤しながら自閉スペクトラム症の青年を演じた。2019年公開の映画「閉鎖病棟―それぞれの朝―」(笑福亭鶴瓶主演、平山秀幸監督)でも同症の役を経験しているが、改めて当事者の子供たちに会って、役づくりに努めた。「特徴を紙に書いて、みっくんの演技に反映させました。多くの方に届いているということは、僕の演じ方は間違ってなかったのかな」。知的障害を扱った名作映画「レインマン」「ギルバート・グレイプ」「アイ・アム・サム」なども見返して演技に生かした。

 前向きで社交的な性格。「人見知りをしたことはないですね。でも緊張はあります。役者の大先輩に会ったらドキドキするし、人前が苦手。舞台あいさつはいつも、緊張します」。仕事に対しては「毎日、挫折しています。『あそこの場面で、もっとこういう演技をすれば良かったな』とか、後悔の沼にはまっちゃう。結果的に監督のOKが出ても、引きずっちゃいますね」。それでも表情は明るく、充実感を漂わせている。

 昨年1月期のTBS系ドラマ「不適切にもほどがある!」などで大ブレイクした女優の河合優実(24)は所属事務所の1年後輩。デビュー当時、一緒に演技講習を受けた盟友だ。「活躍ぶりがうれしいですね。共通の友達も多いので、相談したり、情報交換したり、近況報告したりしています」。昨年4月期のテレビ東京系ドラマ「RoOT/ルート オブ オッドタクシー」では探偵役でダブル主演を務めた。

 米ニューヨーク生まれの北海道育ち。「ニューヨークの記憶はないので、地元と言えば北海道ですね。父親が自給自足の生活を目指してプレハブのような家を買って、薪(まき)ストーブで極寒をしのいでいました。リアルに『北の国から』状態です。それから隣に父親が3年かけて2階建ての家を建てました」

 高校まで個性を尊重するシュタイナー教育の学校に通い、感性が豊かになった。「両親の方針でテレビ、インターネットを見ない生活。そもそも家にテレビがなかった。簡単にインプットできるものだけでなく、自分が足を運んで見つけたものからいろんな情報を得て、努力して何か力に変えていく。例えば、魚をさばく包丁がなかったら、クギをたき火で熱してハンマーで叩いてナイフにしたり」。解決能力の高さは、俳優としても大きな武器だ。

 テレビ、インターネットに触れなかったが、映画には熱中した。「映画が唯一の娯楽で、高校では演劇をやって卒業演劇で役者になろうと決めました」。高校卒業後、俳優を目指して上京するため、旅館の住み込みで2年間、働いて資金をためた。「部屋の掃除や配膳をして働きながら所属事務所を探しました」。2017年に現在の事務所に加入してABCマートのテレビCMでデビューした。

 17日に初の単独主演映画「君の忘れ方」が初日を迎える。開始早々に恋人の美紀(西野七瀬)と死別してしまう主人公・昴(すばる)を演じた。「いきなり恋人とお別れして、昴がどう向き合っていくのか。難しいですよね。死というものをすぐには受け止めきれない」。演じる上で「こってりした映画にはしたくなかった。いろんなものを付け加えるのではなく、引き算して、じわじわと伝わるように」と意識して撮影に臨んだ。

 身内との別れは誰しもが経験すること。「君の忘れ方」という題名だが、忘れ方を提示する映画ではない。「どんなに身近な人との別れでも、時間がたつと記憶は薄れていくもの。だから、思い出す大切さを知る映画だと思います。押し付けがましくなく、そっと寄り添ってくれる優しい映画です」。南果歩(60)が演じる母親との関係性も見どころで「実の親子のように接してくれて、昴の良さを引き出してくださった」と感謝している。

 17年の俳優デビューから8年。難役を次々とこなし、若手の演技派として注目度が上昇している。2025年は飛躍の年になりそうだ。

 ◆「君の忘れ方」 昴(坂東)は付き合って3年の恋人の美紀(西野七瀬)との結婚を間近に控えていたが、ある日突然、美紀が事故で亡くなってしまう。苦悩と悲しみで茫然自失の日々を過ごす中、母の洋子(南果歩)に促され、久々に故郷の岐阜に帰省する。洋子も不慮の事故で夫を亡くし、心に傷を抱えていた。ある不思議な体験を通して、昴は美紀の死と向き合っていく。107分。

 ◆坂東龍汰(ばんどう・りょうた)あらかると

 ▼生まれ 1997年5月24日、米ニューヨーク生まれ。北海道出身。27歳

 ▼経歴 2017年にABCマートのテレビCMでデビュー。テレビ東京系「セトウツミ」でドラマ初出演。18年の「EVEN~君に贈る歌~」で映画デビュー。主な出演作は映画「スパイの妻」(20年)、「峠 最後のサムライ」(22年)、ドラマ「366日」(フジテレビ系、24年)など

 ▼好きな食べ物 グリーンカレー。「元々、辛い物が苦手なので、ヒーヒー言いながら食べてます」

 ▼趣味 ほぼ毎日、連絡する仲良しの寛一郎とドライブ。油絵、サウナも好き。映画「春に散る」(23年)出演を機にボクシングを始めて肉体を仕上げたが、「今はポヨンポヨンです」

 ▼特技 社交ダンス、ギター、バイオリン、スキー、スノーボード、クレイアニメーション制作

 ▼身長 175センチ

 ▼血液型O

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