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横綱・照ノ富士が引退の意向固める 大関から序二段に転落→横綱昇進も心身ともにぼろぼろ 優勝10度も力尽きる

スポーツ報知 / 2025年1月17日 5時0分

15日、土俵入りする横綱・照ノ富士。現役を引退する意向を固めた

◆大相撲初場所5日目(16日、東京・両国国技館)

 大相撲の横綱・照ノ富士(33)=伊勢ケ浜=が現役引退の意向を固めたことが16日、分かった。日本相撲協会関係者が明らかにした。2場所連続全休明けの今場所は4日目に2敗目を喫するなど不振。5日目(16日)を休場していた。大関から序二段に転落しながら復活した強い精神力も力尽きた。優勝10度。親方となる条件の日本国籍は取得済みで、今後は親方として後進の指導に当たる。横綱の引退は2021年9月の白鵬以来。

 度重なる苦境を乗り越えてきた不屈の横綱が土俵に別れを告げる。照ノ富士が横綱在位21場所で、現役に区切りをつけた。今場所は4日目に2敗目を喫するなど不振。右膝と腰の痛みのため、15日夜に本人から伊勢ケ浜親方に申し出て、5日目を休場していた。満身創痍(そうい)の体にむちを打って再起を目指したが、33歳となった自身の衰えにはあらがえなかった。

 3場所ぶりに復帰を決めた今場所前には「ダメだったらダメで結果はどうなろうと認めるしかない」と語っていた。初日黒星で迎えた2日目には、ドルジハンド夫人と2歳の長男・照務甚(てむじん)くんらを国技館に呼んで、気迫の勝利を届けた。「今場所で自分の全てを出し切ってやりたいなと思っていた。後先を考えずにやりたいなと思っている」。進退をかけて臨んだ場所だったが、3場所連続24度目の休場とともに引き際の判断に至った。

 苦難の土俵人生だった。23歳で大関になるも2年余りで陥落。けがや糖尿病も重なり、長期休場で、2019年春場所には序二段まで番付を落とした。心身ともにぼろぼろで何度も引退を申し出たが、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)の「後悔を残してはいけない」との説得で翻意した。21年の名古屋場所後、第73代横綱に昇進。昭和以降で大関陥落後に平幕以下から最高位にはい上がったのは初の偉業だった。ただ、相撲を取る際は両膝に大きなサポーターが欠かせず、わずかな段差を下りる時は人の手を借りなければいけないほどだった。

 新型コロナウイルス禍で厳しい運営を強いられた角界の屋台骨を支え、一人横綱を3年以上務めた。21年には4度の優勝を遂げ、昨年の名古屋場所では目標としてきた2ケタ優勝を達成。ただ昨年までの3年間で18場所のうち、15日間皆勤は6場所にとどまった。責任を果たせていないことを自覚し「早く誰か上がってきてほしい」と次の横綱誕生を待望していた。

 日本相撲協会に親方として残る条件の日本国籍を取得している。以前から引退後は親方になりたいとの意向を持ち、今後は伊勢ケ浜部屋で部屋付き親方として後進の指導に当たる。

 ◆照ノ富士 春雄(てるのふじ・はるお=本名・杉野森正山)第73代横綱。優勝10回。殊勲賞、敢闘賞、技能賞各3回。得意は右四つ、寄り。192センチ、176キロ。33歳。

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