元アメフト戦士・阿龍が豪快な決め出しで５連勝 「もろ差しになられた時はやばいと思いましたが、師匠の教え通り前に出ました」

阿龍（左）が漣をきめ出しで破り５戦全勝とした（カメラ・今西　淳）

◆大相撲初場所９日目（２０日、東京・両国国技館）

　西三段目筆頭・阿龍（中村）が西幕下５４枚目・漣（さざなみ、伊勢ノ海）を破って５連勝とした。立ち合いでもろ差しを許したが、力強い極め出しで勝負をつけた。「もろ差しを許した時はやばいと思いました。でも師匠（中村親方＝元関脇・嘉風）から腰を引かないで前に出ろと言われていたので、その言葉通りに攻めました」。

　これで三段目優勝も夢ではなくなったが、「多少は意識しますけど、まずは一番、一番だ思っています」という。来場所は３度目の幕下昇進が確実で「まだ幕下で勝ち越したことがないんです。幕下で勝ち越すことが今年の目標なので頑張りたい」と目を輝かた。

　高校（神奈川県立舞岡高）時代はアメリカンフットボールの大型ラインメンとして活躍した。当時の体重は１１０キロ（身長は１８５センチ）で神奈川県選抜に選ばれるほどだった。高校時代の恩師の勧めで角界入りした時は１２０キロ。現在は１６０キロと確実に成長している。楽しみな２２歳だ。