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「泣いても笑っても最後」西山朋佳女流三冠のプロ編入試験最終局、三間飛車で勝負

スポーツ報知 / 2025年1月22日 10時45分

プロ棋士編入試験五番勝負最終局に臨む西山朋佳女流三冠(左)と試験官・柵木幹太四段(日本将棋連盟提供)

 将棋界初の女性棋士を目指す西山朋佳女流三冠=白玲、女王、女流王将=のプロ棋士編入試験五番勝負最終局が22日午前10時、大阪府高槻市の関西将棋会館で始まった。

 勝てば合格=四段昇段でフリークラス編入、負ければ不合格。これまで〇●●〇の2勝2敗の星取りで迎えた運命の第5局の試験官は柵木(ませぎ)幹太四段。2016年度前期から20年度後期まで在籍したプロ養成機関「奨励会」の三段リーグでの対戦では西山が0勝5敗で勝てなかった難敵だ。柵木のプロ入り(23年)後の公式戦通算成績は25勝19敗で、今期は11勝10敗。

 タイトル戦の五番勝負最終局は改めて振り駒で先後が決めるが、編入試験は別で、西山は第1局(後手)の流れから、あらかじめ後手番に決まっている。午前9時40分過ぎに試験管・柵木が特別対局室に先に入り、緊張感あふれる空気に落ち着かない様子。その約10分後に西山が黒のスーツで入室した。

 対局開始までうつむいて下を見ていた柵木は、午前10時になり、上を向いてフーッと息を吐いた後、初手で飛車先の歩を突くと、西山は角道を開けて、三間飛車を選んだ。柵木は居飛車党。互いに指し手は早く、22手目まではノータイムで進み、開始30分で28手まで。持ち時間は各3時間で、夜までには決着する見込み。

 昨年12月の第4局(VS宮嶋健太四段)の終局後、西山は「泣いても笑っても最後。悔いのないように挑みたい」とコメントした。昨年は日本将棋連盟100周年、女流棋士誕生50周年の節目だったが、次なるステージの年に歴史的快挙となるか、注目される。

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