イチロー氏、１票足りず満票ならずも「すごく良かった」…「ジーターと一緒」ともう一つの理由

　マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター・イチロー氏（５１）が２１日（日本時間２２日）、ＭＬＢネットワークの番組内で米野球殿堂に選出されたと発表された。ヤンキース一筋でメジャー史上最多６５２セーブを挙げたＭ・リベラ氏以来、６年ぶり史上２人目の満票選手が期待されたが、Ｄ・ジーター氏と同様に１票足りなかった。日本人初の選出で、日米両方の殿堂に選ばれることもまた史上初の快挙となる。殿堂入りの式典は７月２７日にニューヨーク州クーパーズタウンで行われる。

　マリナーズは殿堂入りを受けシアトルで記者会見を行い、背番号「５１」を永久欠番にすると発表した。８月９日のレイズ戦の試合前に永久欠番のセレモニーを開催する。同球団での欠番はＫ・グリフィーＪｒの２４番、Ｅ・マルチネスの１１番、全球団共通Ｊ・ロビンソンの４２番に次ぐ欠番となる。

　史上２人目の満票での選出に１票届かなかったことについて会見でイチロー氏は「１票足りなかったのはすごく良かった。しかもジーターと一緒」と笑顔で受け入れた。「不完全な中で自分なりの完璧を追い求めて進んでいくのが人生だと思う。不完全であるというのはいいな。生きていく上で不完全だから進もうと、そういうことを改めて考えさせられる、見つめられる、向き合えるというのは良かった」と話していた。

　ジーター氏は「対戦していた時から、常に認めていた存在。一緒にプレーして、個人的なレベルで彼を知ることが出来たのは、喜びだった。彼はユニークな能力があり、向上心が高く、類まれな安定感があった。彼は、本物の”唯一無二”だ」と祝福の声明を出している。