「（投票しなかった１人は）前に出てこい、バカ野郎」 イチロー氏の米殿堂で満票阻んだ１人に米記者怒り爆発

　【米ニューヨーク州クーパーズタウン】米野球殿堂は２１日（日本時間２２日）、今年の米殿堂入りメンバーを発表し、メジャー通算３０８９安打を放ったイチロー氏（５１）＝マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター＝がアジア人で初めて選ばれた。

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　イチロー氏が野手では史上初の満票殿堂入りを逃したことが米国でも波紋を呼んでいる。「ニューヨーク・ポスト」のＪ・ヘイマン記者は自身のＸで「（投票しなかった１人は）前に出てこい、バカ野郎」と怒りをあらわにした。

　それほど現地でも期待は高かった。独自に投票結果を集計する「Ｂａｓｅｂａｌｌ　Ｈａｌｌ　ｏｆ　Ｆａｍｅ　Ｖｏｔｅ　Ｔｒａｃｋｅｒ」によると、前日時点で１８８人全員がイチロー氏を支持。この日も直前まで２１３票の結果が公開され、満票をキープしていたが、非公表で投票しなかった記者がいた。１６日発表の日本野球殿堂では、得票率９２・６％。王貞治氏が「中には『へそ曲がり』もいるんじゃない？」と首をひねったが、米国にもいたようだ。

　フェイクニュースが混乱を招いた。同氏に投票しなかった“犯人探し”まで始まる中、以前から自身のＸで投票用紙を公開していた自称「ナショナル・インクワイアラー」の記者Ｍ・グッデン氏はこの日もイチロー氏に投票しなかった理由などを投稿。だが、ＢＢＷＡＡのリストに名前はなく、用紙の写真も偽造されていたことが判明した。

　また、オリオールズなどで通算２８２本塁打を放ち、２０～２１年にはオリックスでプレーしたＡ・ジョーンズ氏は得票率０・８％に終わると、Ｘで「僕に投票した人はイチローに投票しなかったんだね（笑）」などと自虐を交えながら、イチロー氏らを祝った。