【アメリカJCC】ダービー馬ダノンデサイル 有馬から異例参戦は秋への布石
スポーツ報知 / 2025年1月23日 6時0分
◆アメリカJCC追い切り(22日・栗東トレセン)
週末3重賞の追い切りが22日、行われた。第66回アメリカJCC・G2(26日、中山)に、前年の日本ダービー馬として26年ぶりに出走するダノンデサイルは、栗東・坂路で併せ馬。陣営は有馬記念3着から中4週での参戦を、早くも秋のG1戦線を見据えた“予行演習”としたが、主役にふさわしい仕上がりだ。
ライバルたちを迎え撃つ態勢は整った。ダノンデサイルが、体を大きく使った豪快なフットワークで栗東・坂路を駆け上がった。アルトシュタット(6歳3勝クラス)に先行する形で併せ、52秒8―12秒2で余力十分に併入した。「フォーム、バランスの確認。上手に走れていました」と自ら手綱を執った安田調教師もうなずいた。
将来を見据えての“予行演習”だ。トップホースは、休養に充てることが多いこの時期。挑んできたのは陣営の明確な意図がある。昨年は春、秋シーズンともに2走ずつ(皐月賞は競走除外)。心身の成長を妨げないよう、ゆったりとしたローテーションを組んだが、古馬になった今年。秋の王道路線を歩んだ場合、天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念とG1にタイトなスケジュールで出走する可能性がある。
「4歳以降になって、秋に連戦するレースプランになったときに、ぶっつけよりも間隔を詰めることを今、やっておいた方がいい」とトレーナー。「疲労もなく回復も早かった。精神的にも大きな乱れもなかった」と有馬記念後の状態も確認。主戦の横山典(レースは戸崎)にも相談し、ここへの参戦を決めた。「古馬相手の初のG1で3着は評価していいと思いますが、もう少し効率のいい走りをイメージしていた」と有馬記念で見えた改善点も踏まえ、この中間は調教量も増加。今後を見据えた“試行錯誤”の成果を、冬の中山で披露するつもりだ。
「かみ合った時に楽しみな将来がある」とトレーナー。明け4歳でまだ成長途上のデサイル。ドウデュースがターフを去った古馬のエース格への第一歩を刻む。(戸田 和彦)
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