1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. 野球

【センバツ】2年ぶり6度目出場の常葉大菊川…目指すのは2007年以来の優勝…橘木千空主将「自分たちの代で」

スポーツ報知 / 2025年1月25日 7時20分

センバツ出場が決まり、跳びはねて喜ぶ常葉大菊川の選手たち(カメラ・伊藤 明日香)

 第97回センバツ高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)の選考委員会が24日、行われ、昨秋東海大会準優勝の常葉大菊川が2023年以来、2年ぶり6度目の出場を決めた。昨夏から強化した打撃力で、センバツ12年ぶりの勝利から、2007年以来の優勝を目指す。組み合わせ抽選会は3月7日に行われる。

*****

 午後4時、常葉大菊川のグラウンドに喜びの雄たけびが響き渡った。監督室で出場校発表の中継を見ていた加藤伸司校長の口から告げられると、選手たちは拳を突き上げ、もみ合いながら集結して飛び上がり、喜びを爆発させた。仲間から胴上げされた主将の橘木千空(たちばなき・ちから)内野手(2年)は「(前回出場の)先輩たちが甲子園で1勝できなかった。自分たちの代で絶対に勝ちたい。まず甲子園で勝利することを目標に、チームで優勝を目指したい」と力を込めた。

 この日は三塁側ベンチ付近に半円を描くように整列して待機。東海大会準優勝で出場に当確マークが出ていたが、選手たちは決定した際の喜び方を練習するなど、落ち着かなかった。決定後、石岡諒哉監督(35)は、「ホッとした気持ちと、甲子園に向けてもう一度、しっかりとしたスタートを切らないといけないと身が引き締まる思いがある」と話した。

 23年のセンバツ出場チームは22年の秋季東海大会3試合で計9得点11失点。チーム打率は1割8分3厘と打線に課題があった。現チームは昨秋の同大会で、3試合計13得点12失点、チーム打率は3割3分を記録した。中でも橘木は秋の公式戦打率が5割1分3厘と驚異の数字を残した。

 先輩たちの反省とともに、変わるきっかけがあった。昨夏4回戦で聖隷クリストファーに4―5で競り負け。試合の打撃は思うような体勢でスイングできる機会が少ないことを感じ、崩された中での対応力を磨いた。橘木は「昨夏は3球三振が多かったところから、(今は)打線に粘りが出てきた」と手応えを口にする。

 甲子園で目指すのはあくまで優勝。指揮官が選手として出場した2007年以来18年ぶりの偉業に臨む。当時の監督だった森下知幸さんが昨年1月に62歳の若さで急逝した。石岡監督は07年春から4季連続甲子園に導き黄金期を築いた恩師に「追い越せない存在」と敬意を払う。森下さんが指揮を執っていた当時、バントをしないスタイルが「フルスイング野球」と取り上げられ、菊川の攻撃的なイメージを定着させた。だが、実は「森下さんは打撃より、守備と走塁に重きを置いていた」と現指揮官は振り返る。

 今年も同じく強打の印象があるが、選考委員からはヒットエンドランなどの機動力を評価された。守備は昨秋公式戦11試合で8失策も、センバツまでに改善予定だ。走攻守に磨きをかけた菊川野球で、再び聖地に旋風を巻き起こす。

(伊藤 明日香)

 佐藤大加良二塁手(投手を兼ねる二刀流)「チームの目標は優勝。投球では最速142キロの直球中心で押して、打撃ではミート力に自信があるが、どんな球にもくらいついていきたい」

 大村昂輝投手(昨秋の公式戦8試合で防御率1.58のエース左腕)「出場が決まり、率直にうれしい気持ち。(甲子園では)冷静にコントロール良く投げていきたい」

 ヤクルト・鈴木叶捕手(23年度卒)「甲子園出場おめでとうございます。後輩たちが本当に頑張っているので、自分も頑張らないといけないなと思います。自分も甲子園に出ましたが、すぐに負けてしまったので、後輩たちには上を目指して頑張ってほしいなと思います。甲子園でしか経験できないことがあるので、自信を持って楽しんでやってもらいたいです」

 ◆常葉大菊川 1972年創立の私立校。生徒数962人(女子630人)。野球部は83年創部で、部員数47人(マネジャー8人)。甲子園出場は今回を含め春6度、夏6度。2007年センバツ優勝、08年夏に準V。主なOBは田中健二朗(くふうハヤテ)、奈良間大己(日本ハム)、安西叶翔(日本ハム)、鈴木叶(ヤクルト)。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください