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「立派な大関候補」八角理事長が認めた金峰山の力 部屋には優勝に備えて3キロの鯛を用意

スポーツ報知 / 2025年1月26日 5時0分

2敗を守り土俵に仁王立ちする金峰山(カメラ・清水 武)

◆大相撲初場所14日目(25日、東京・両国国技館)

 西前頭14枚目・金峰山が同筆頭・霧島を撃破し、初優勝に王手をかけた。今場所は主に突き押しで初日から首位を走ったが、昨年九州場所の十両転落前に軸としていた右四つで元大関に打ち勝った。千秋楽で同3枚目・王鵬に勝てばカザフスタン出身では初、外国では6か国目の賜杯を抱く。千秋楽の本割で金峰山が敗れると王鵬との優勝決定戦か、大関・豊昇龍を交えたともえ戦となる。

 初の栄冠へ王手をかけ、土俵上で大きく息を吐いた。金峰山は立ち合いでもろ手で突いたが、前に出られず霧島に右差しと左上手を許した。それでも右を差して応戦。外掛けと上手投げをこらえて豪快にすくい投げた。「思い切り投げようと思った」と元大関を裏返し、館内を沸かせた。48秒6。八角理事長(元横綱・北勝海)は「自分の力以上のものを出している」とうなった。

 再入幕した今場所は、力強い突き押しで初日から9連勝。霧島は朝稽古で師匠の音羽山親方(元横綱・鶴竜)から「金峰山は立ち合いではもろ手しかない。しっかり当たれ」と助言されており、思惑通りの展開に。それでも金峰山は「少し焦ったが、落ち着いていた。右四つになったら体が動いた」と想定の上をいった。十両転落前の昨年秋場所までは主に右四つ。母国では柔道をしていた経験もあり、自然と対応できた。

 千秋楽で3敗の王鵬との直接対決に勝てば、外国勢6か国目の力士として賜杯を受ける。負けた場合でも王鵬との優勝決定戦か、豊昇龍をまじえた3人でのともえ戦に勝てば初優勝が決まる。金峰山は毎日電話する母国の両親から「落ち着いて頑張って」と言われた通り、この日緊張はなし。千秋楽についても「考えていない」と自然体だった。

 八角理事長は「優勝という感じがする。再入幕とは思えない。立派な大関候補だ」とたたえる。木瀬部屋では優勝に備えて、約3キロのお祝いの鯛を用意。師匠の木瀬親方(元幕内・肥後ノ海)は「5年前(20年初場所)の徳勝龍の(幕尻)優勝のときはバタバタで、(今回)何を用意していいか忘れてしまった」と言いながら、弟子の初優勝を心待ちにする。千秋楽も「自分の相撲を取りたい」と金峰山。自然体のまま、最後の戦いに向かう。(山田 豊)

 ◆3人による優勝決定ともえ戦 初場所千秋楽は、2敗で単独トップの金峰山が3敗の王鵬に敗れ、かつ結びで豊昇龍が琴桜に勝って3敗をキープするともつれ込む。くじ引きで対戦を決め、誰かが2連勝するまで続けられる。直近では、12勝3敗で並んだ2022年九州場所(阿炎、貴景勝、高安)があり、阿炎が2連勝。93年名古屋場所では、13勝2敗で曙と、人気絶頂だった若ノ花(後の3代目若乃花)、貴ノ花(後の貴乃花)が並び、日本中が熱狂。曙がいきなり2連勝して制し、若貴兄弟対決はお預けとなった。また、96年九州場所では曙、若乃花、武蔵丸、貴ノ浪、魁皇の5人が11勝4敗で並び、曙を除く4人のトーナメント戦からともえ戦が行われたこともあり、最終的に武蔵丸が優勝した。

 ◆外国出身力士の優勝

 ▽モンゴル(102回) 白鵬45、朝青龍25、照ノ富士10、日馬富士9、鶴竜6、玉鷲2、霧島2、旭天鵬1、逸ノ城1、豊昇龍1

 ▽米国(27回) 武蔵丸12、曙11、小錦3、高見山1

 ▽ブルガリア(1回) 琴欧洲1

 ▽エストニア(1回) 把瑠都1

 ▽ジョージア(1回) 栃ノ心1

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