「シーズン２が始まる」 早田ひながパリ五輪後に下した一大決心

３連覇を果たしバンザイして喜ぶ早田（カメラ・宮崎　亮太）

◆卓球◇全日本選手権　最終日（２６日、東京体育館）

　女子シングルスは早田ひな（２４）＝日本生命＝が史上６人目の３連覇。決勝で張本美和（１６）＝木下グループ＝を４―０で退けた。

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　エースの貫禄でねじ伏せた。前回と同カードとなった決勝。早田は第１ゲーム（Ｇ）に０―２から９連続得点で主導権を握ると、昨夏痛めた利き腕の左腕は万全ではない中、第３Ｇの１０―１１ではフォアドライブを強気に打ち抜いた。最年少Ｖを狙った１６歳の張本美を寄せ付けず、大会６人目の３連覇。「優勝できると思っていなかった。昨年までの強さではなくうまさで勝てた。素直にうれしい」と頭の上でハートを作る“ひなポーズ”で喜んだ。

　初出場し、２つのメダルをつかんだ昨夏のパリ五輪後に約１０年間指導を受けた石田大輔氏（４５）のもとを離れた。「シーズン１は大輔先生が基礎を教えてくれた。さらに飛び立つためにシーズン２が始まる」と２８年ロサンゼルス五輪で金メダルを取るための決断。新シーズンは、さまざまな識者に教えを受けて進化を目指す。この日ベンチに入った岡雄介トレーナーも「自主性が出てきた」と変化を語った。

　今大会Ｖで５月の世界選手権個人戦（カタール）の出場権を獲得。前回２３年大会女子シングルスは、中国選手を破ってでは５８年ぶりの銅メダルを手にしており「前回のメダルの色より上に行きたい」と意欲。世界一に挑む早田ひなの第２章が幕を開けた。（宮下　京香）