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【卓球全日本】「強さよりうまさ」早田ひなが3連覇 張本美和&大藤沙月の勢いねじ伏せ「シーズン2」へ

スポーツ報知 / 2025年1月26日 22時5分

3連覇を果たし、両手を広げて喜ぶ早田ひな(カメラ・宮崎 亮太)

◆卓球◇全日本選手権 最終日(26日、東京体育館)

 女子シングルスで早田ひな(日本生命)が大会同種目史上6人目の3連覇を達成した。準決勝で20歳・大藤沙月(ミキハウス)、決勝で16歳・張本美和(木下グループ)にともに4―0で完勝。昨夏のパリ五輪銅メダルのエースが、勢いに乗って初制覇を狙った若手をねじ伏せた。

 早田は優勝会見で「正直優勝できるとは思っていなかったですし、決勝も4―0で勝てるとは思っていなかった。でもここまで来ることができて、最後は全てを出し切ろうと思えた。けがをしたことで自分と向き合うことができた。強さよりうまさで勝てたと思います」と笑顔を見せた。左腕の状態を懸念しながら戦い抜いた全日本。前回とは違う勝利の味をかみしめた。

 午前の準決勝。「今の自分がどこまでできるか楽しみ」と向かっていった大藤が、第1ゲームの1球目から磨いてきたバックドライブを浴びせた。ただ、その後は早田が多彩なサーブで崩し、サーブ3球目のフォアドライブで主導権を握った。接戦の第3ゲームでは、大藤が9―5から取り切れず、流れを取り戻せなかった。「頭の部分、戦術、経験の部分で負けたと思う。自分のプレーを出させてもらえなかった。(得意のパワードライブは)1ゲーム目の1本目しか打たせてもらえなかった」と脱帽した。

 午後の決勝。前回と同カードとなり、史上最年少優勝を狙った張本美の挑戦を受けた。早田は第1ゲームの0―2から9連続得点。早い仕掛けで主導権を握ると、昨夏に痛めた左腕の影響で腕に負担のかかるチキータレシーブは「何回も使えない」と大事な局面で出した。第4ゲームの7―6ではラリーで相手の逆を読み、フォアドライブでフォア側に打ち抜いた。張本美は一歩も動けず、険しい表情に。終わってみれば、前回決勝と同様に張本美を圧倒した。

 新しい章の始まりだ。パリ五輪後、中学時代から指導を受けた石田大輔氏のもとを離れた。「シーズン1は大輔先生が基礎を教えてくれた。さらに飛び立つためにシーズン2が始まる」と28年ロサンゼルス五輪で金メダルをつかむための決断。さまざまな識者に教えを受け、進化を目指す。

 左腕を痛めたこともあり「諦める部分は諦める」と割り切った。練習時間もパリ五輪前と比べて1~2時間減らし、その分、トレーニングや戦術の勉強に時間を充てた。「私の中ではサボテンを育てている感覚。サボテンは1か月に1、2回水をやればいい」。けがを抱えた数か月は、自分と向き合い、今できることに注力。4度目の日本一に結びつけた。

 全日本選手権優勝により、5月の世界選手権個人戦(カタール・ドーハ)の代表権を手にした。前回23年大会女子シングルスでは、58年ぶりに中国を破っての表彰台となる銅メダルを獲得。左腕の状態を見ながらではあるが、「前回のメダルの色より上に行きたい」と意欲。世界一に挑む早田ひな・シーズン2が始まる。

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