「１歳でラリーができた」 卓球界新星の異次元すぎる天才伝説

（左から）父・卓司さん、美空、１人おいて愛空、翔空、母・由美さんの家族とともに記念撮影する松島輝空（カメラ・宮崎　亮太）

　男子シングルスで松島輝空（そら、１７）＝木下グループ＝が初優勝を飾った。準決勝で世界ランク３位の張本智和（２１）＝智和企画＝を４―１で破り、篠塚大登（２１）＝愛知工大＝との決勝も４―１で勝利。昨夏のパリ五輪で補欠に回った雪辱を果たした。女子シングルスは早田ひな（２４）＝日本生命＝が史上６人目の３連覇。決勝で張本美和（１６）＝木下グループ＝を４―０で退けた。

　輝空の家族は観客席で見届けた。父・卓司さんは「感動しました。お正月に（実家に）帰ってきた時、輝空は今年の目標を『全日本優勝』と書いたんです。張本（智和）選手も強いのに、まさかこんな結果になるとは思っていませんでした」と号泣。ともに応援した母・由美さん、妹の長女・美空、次女の愛空も大喜びした。

　輝空は母方の祖父母が運営する「田阪卓研」で指導する両親に抱っこされ、首が据わる前から卓球に親しんだ。「１歳でラリーができた」と父が驚くほど。３歳で本格的に始めるとメキメキと上達した。輝空の目標は変わらず「五輪で金メダル」。元実業団選手の卓司さんは「夢をかなえてほしい」と託した。（宮下　京香）