フジ・メディアＨＤ金光修社長 １７日の会見について「調査への姿勢へ疑問を生じさせたことをお詫び申し上げる」

会見の冒頭で謝罪する（左から）フジテレビの遠藤龍之介副会長、港浩一社長、嘉納修治会長、フジ・メディア・ホールディングスの金光修社長（カメラ・山崎　賢人）

　元タレント中居正広氏と女性とのトラブルを巡り、フジテレビ社員の関与が報じられた問題で、フジの港浩一社長らが２７日午後４時から記者会見を開いた。フジ・メディア・ホールディングス（ＨＤ）金光修社長による本件経緯説明全文は以下の通り。

　フジ・メディアＨＤとフジテレビは２３日に臨時取締役会を開き、本件に関して、第三者委員会の設置を決議いたしました。本日は経緯、背景をお伝えいたします。

　まず、なぜ第三者委員会を設置するに至ったのか。その理由を説明する。今回の件は週刊誌報道をきっかけとしていますが、調査するにあたり、社内調査のような当事者によるヒアリングのみでは身内による甘い評価に陥る可能性があり、客観的事実を把握するのに限界があると判断した。

　事実関係を明らかにするために客観性と独立性が担保された調査が必要と考えた。当社としては初めての対応でありましたが、担当部署から日弁連ガイドラインに関する説明を受け、自らも内容をよく理解した上で、利害関係を持たない弁護士で構成された第三者委員会の設置を決定いたしました。

　この形が最も信頼性と透明性を確保できると考えた。

　次に１７日の会見におけるフジテレビ役員の発言について説明します。この時点でフジテレビは第三者委員会の設置を視野にいれつつも、最終的な決定にいたっておらず、会見で担当役員が第三者の弁護士を中心とした調査委員会ですとあいまいな発言をいたしました。この発言により、甘い調査を疑われる事態となり、調査への姿勢へ疑問を生じさせたことをおわび申し上げる。

　１７日の会見後、フジメディアＨＤとしては事態を重く受け止め、信頼回復を最優先課題とし、迅速な対応が必要だと判断した。同時に弁護士側からも第三者委員会の設置にフジメディアＨＤの主体的関与が必要と提案を受け、フジテレビと協議のうえ、２３日、両社の臨時取締役会で設置を決議し、調査を正式に委嘱いたしました。

　この第三者委員会は日本弁護士連合会が策定した企業等不祥事における第三者委員会ガイドラインに準拠しており、利害関係を持たない弁護士のみで構成されております。本調査委員からは調査報告の提出期限を３月末としていると説明を受けている。提出され次第、速やかに公表します。

　フジテレビおよび、フジメディアＨＤとしては信頼回復に向け、第三者委員会の設置に加え、できる限りの対策を講じ、透明性のある対応を進めて参ります。