ＮＨＫ「ニュースウオッチ９」、フジテレビ会見を冒頭で報道…専門家は「中途半端さを乗り越えることができなかった」

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　元タレント中居正広氏（５２）と女性とのトラブルを巡り、フジテレビ社員の関与が報じられた問題で、フジの港浩一社長（７２）らが２７日午後４時から記者会見を開いた。会見の冒頭では嘉納修治会長および港浩一社長が２７日付で辞任すると発表。新社長にはフジ・メディア・ホールディングスの清水賢治専務が２８日付で就任することも発表された。

　この日放送のＮＨＫ総合「ニュースウオッチ９」（月曜～金曜・午後９時）でも会見の模様を「フジテレビ社長・会長が引責辞任」のテロップのもと冒頭で報道。

　午後９時の放送時にまだ続行中の会見の主な問答を報じた上でメディア論が専門の同志社女子大・影山貴彦教授がリモート出演。「残念ながら中途半端さを乗り越えることができなかった」と指摘した。

　同教授は「なぜ、日枝（久相談役）さんがここに出席していないんだと。現場の社員の皆さんは組合を中心に強く日枝さん、そして役員の皆さんが全員出席してほしいと文書で主張してましたよね。にも関わらずこうした事態を生んだ」と続けると「これから組織改革がなされると思いますけれども、スタートラインが中途半端ですから。じゃあ、改革も十分なものにならないんじゃないかなと言うことが懸念されます」とコメント。

　さらに「マイナスだが絶望ではないと思います。それは現場の社員の方々の熱い制作、番組、局に対する思いは伝わってきた。そこがまだ救いだと思います」とした上で「もう一度、フジテレビが沈黙を繰り返すことになると、もう視聴者に見限られてしまう。自分たちでおわびを含んだメッセージをこれから積み重ねていく。それが大切かと思います。第三者委員会の調査を隠れ蓑にしてはいけません」と話していた。