豊昇龍 を変えた八角理事長の言葉「投げてばかりじゃ上に上がれない」
スポーツ報知 / 2025年1月29日 5時10分
第74代横綱・豊昇龍は、29日に東京・両国国技館で開かれる春場所(3月9日初日、エディオンアリーナ大阪)番付編成会議と臨時理事会を経て正式に誕生する。
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幼少期から柔道とレスリングに親しんだ。大相撲でも強引な投げ技が目立ち、けがとも隣り合わせだった。芝田山親方(元横綱・大乃国)から「“サーカス相撲”じゃ安定感は得られない」と指摘されたこともある。昨年名古屋場所、琴桜戦で投げを打った際に右内転筋を負傷して途中休場。翌秋場所前、八角理事長(元横綱・北勝海)に声をかけられた。「投げてばかりじゃ上にあがれないぞ」。頑固な大関も「目が覚めた。言われてうれしかったし、期待に応えたかった」と意識が変わった。
1日500回のてっぽうが日課になった。稽古のない年末年始も土俵に下りた。「てっぽうをすると、押しの後に手が伸びる。押し相撲にはいいよ」。絶対的な形がないと指摘されてきた一方で、対策が取られづらい多彩な取り口をプラスに捉えた。今場所12勝の決まり手は9通り(寄り切り3、寄り倒し2、送り出し、送り倒し、首投げ、上手出し投げ、突き出し、突き落とし、はたき込み)。投げだけに頼らない。高田川審判部長(元関脇・安芸乃島)は「負けたときも前に出ていた。内容がよかった」と成長を認めた。
技の進化とともに、今後は最高位の心構えも求められる。同じモンゴル出身で最多45度優勝の宮城野親方(元横綱・白鵬)は「約23キロの綱を腰に巻いて土俵入りするだけで3番取った感覚になる。横綱は2ケタ勝ってようやく勝ち越しで、常に優勝しないといけない」と想像以上の重圧を明かす。初場所限りで引退した照ノ富士は「横綱に上がって相撲の奥深さを知る。国技がどういうものかを感じるようになる」と言い残した。
29日に新横綱が誕生する。豊昇龍は「誰かのまねではなく、新しい自分を出したい」とこだわる。自らの手で横綱像を築き上げていく。(特別取材班)
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