藤井聡太竜王、４期連続就位 １０月公開将棋映画で棋士役・坂口健太郎が花束贈呈でＰＲ「藤井竜王のエキスが入っているかなと」

竜王就位式に登壇した藤井聡太竜王（左）、坂口健太郎

　将棋の藤井聡太竜王＝名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖＝が２９日、東京・渋谷区で第３７期竜王就位式に出席した。

　昨年１０～１２月に行われた七番勝負で佐々木勇気八段相手に４勝２敗で竜王４連覇を達成。「第１局から６局まで全て異なる戦型に進みました。初めて経験する展開もあり、将棋の奥深さを感じたシリーズでした。同時に自分の慣れない展開の中で差をつけられてしまうことも多く、自分自身の未熟さも同時に感じることになりました」と振り返り、第１、４局を印象に残った対局に挙げた。来期防衛すれば永世竜王となることに触れ「今期の経験を生かして、来期に向けて実力を高めていけるようにこれからもしっかりと取り組んでいきたいと思います」と意気込んだ。

　この日は、対戦した佐々木八段も予選トーナメントの２組優勝者として同イベントに出席し「藤井竜王が強かったです。その一言に尽きます」と断言。一方で「あらゆる作戦を試せましたし、貴重な経験になりました」と感謝した。

　式中には、ゲストの俳優・坂口健太郎から祝辞と花束贈呈も。「４連覇、本当にすさまじいことだと思います」と祝福。自身が天才棋士を演じる映画「盤上の向日葵」（１０月３１日公開、熊澤尚人監督）の役作りでは、藤井の映像を見たと明かし「映像の中に勝手に藤井竜王のエキスが入っているかなと思っている」と笑った。最後に「藤井竜王にもぜひ（映画を）見ていただいて。将棋界がますますの発展をしていくのを願っています」と宣伝も兼ねてあいさつすると、藤井も「映画を通して将棋の持つ魅力が多くの方に伝わることを期待しております」と太鼓判を押した。（中西　珠友）