フジテレビ、日枝相談役の進退議論せずと説明、辞任申し出も「ない」…清水社長が取締役会後に取材応じる

フジテレビ

　フジテレビが３０日、東京・台場の本社で取締役会を開催した。終了後、２８日付けで就任した清水賢治社長が、集まった報道陣の取材に応じ、この日の取締役会で日枝久相談役の進退を議論しなかったことを明かした。

　この日のフジテレビと親会社であるフジ・メディア・ホールディングスによる取締役会では、４時間超にわたって経営刷新や第三者委員会への調査協力などの議論が行われた。

　進退に注目が集まっていた、フジサンケイグループ代表で同局取締役相談役の日枝氏について、清水社長は「取締役会には出席されました。（日枝氏をはじめ役員の進退・刷新は）そこまでの議論にはなっておりません。（日枝氏のこの日の）発言内容についてはここでは控えさせていただきます」と話すにとどめた。日枝氏の辞任についても「いいえ。ご自身からも（申し出は）ありません」とした。

　また、一連の事態を受けて「クライアントをはじめとする皆様方に大変心苦しいと思っております」と改めて謝罪。取締役会では、経営刷新に向けた体制づくりや第三者委員会の調査に協力にする対象者に不利益が生じないための仕組み、ＡＣ差し替えに伴うＣＭ料金は「請求しない」ことなどについて議論したことを説明した。

　同局は、中居正広氏の女性トラブルに端を発する問題で、２７日に２度目の会見を行い、港浩一社長、嘉納修治会長＝フジ・メディアＨＤ会長兼任＝の辞任を発表していた。