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ラストランの青学大・若林宏樹が別大マラソンで初マラソン日本最高&日本学生新記録 原晋監督「4代目山の神」

スポーツ報知 / 2025年2月2日 14時6分

日本人トップでゴールする青学大・若林宏樹(カメラ・宮崎 亮太)

◇別府大分毎日マラソン (2日、大分市高崎山うみたまご前スタート、別府市亀川漁港前折り返し、大分市ジェイリーススタジアムゴール=42・195キロ)

 9月の東京世界陸上男子マラソン日本代表選考を兼ねて行われ、今大会限りで現役引退を表明している青学大の若林宏樹(4年)が2時間6分7秒の初マラソン日本最高、日本学生新記録をマークし、日本人トップの2位と大健闘した。昨年2月の大阪マラソンで国学院大の平林清澄(4年)がマークした日本学生記録を更新。ガッツポーズでゴールした後は体が回転するほど倒れ込む激走で、若林が新たな伝説をつくった。

 ケニアのビンセント・キプチェンバ(34)が2時間6分1秒で優勝。大塚祥平(30)=九電工=が2時間6分38秒で3位だった。

 若林以外にも学生ランナーが健闘。青学大の白石光星(4年)が2時間8分42秒で6位。国学院大の高山豪起(3年)が2時間8分50秒で7位だった。

 平林は30キロ以降、積極的にレースを引っ張ったが、35キロ以降、苦戦し、2時間9分13秒の9位でゴールした。

 レースは、定刻の正午にスタート。スタート時の気象条件は曇り、気温9度、湿度86%、南南東の風0・8メートルと絶好コンディションで好レースが展開された。

 第101回箱根駅伝(1月2、3日)の5区で区間新記録の区間賞で青学大の連覇に貢献した若林が歴史に残る激走を見せた。大学卒業を機に競技の第一線から退き、日本生命入社が内定。今大会がラストレースとなることを表明している。「陸上人生で、有終の美を飾れました。山あり谷ありの陸上人生でした。やりきったという気持ちです」と若林は爽やかな表情で話した。

 若林は昨年11月23日のMARCH対抗戦1万メートルで自己ベストを26秒18更新し、27分59秒53で走破。「残り100メートルは(ゴール地点に設置されているタイム掲示を)カウントしながら走りました」と大台突破に笑みを見せた。

 山のスペシャリストは、トラックでも学生トップクラスのスピードを誇るが、卒業を機に競技の第一線から退く意向を固めている。日本学生陸上界において、1万メートル27分台の自己ベストを持ちながら大学卒業を機に引退する初の選手となる。「実業団で競技を続けることを考えた時期もありましたが、最終的に競技は大学まで、と決断しました。中学生の頃から箱根駅伝が一番の目標だったからです」と、きっぱり話した。

 箱根駅伝5区からちょうど1か月で臨んだ今大会について「地元の和歌山県でお世話になっている方々からマラソンの和歌山県記録(1995年に江崎豊がマークした2時間18分36秒)を更新してほしい、と言われましたので、そのタイムは超えたい。2時間10分を切れればうれしいですね」と謙虚に話していたが、自身の予想を大幅に超える快走だった。

 青学大の先輩では20年に吉田祐也(現GMOインターネットグループ)が別府大分毎日マラソンで日本学生歴代2位(当時)の2時間8分30秒と好走し、引退を撤回したことがある。もし、好記録が出た場合、引退撤回もありえるだろうか? 昨年12月、陸上ファンが気になる問いに若林は間髪入れずに断言した。

 「それはありません。やめることを生半可な気持ちで決めていません」

 冷静沈着。泰然自若。頭脳明晰(めいせき)。後輩だけではなく、同期からも「若さま」「若さん」と呼ばれ、一目、置かれる存在だ。テレビ解説を務めた青学大の原晋監督(57)は「4代目山の神と言ってもいいんじゃないですか!」と興奮して話したが、当の若林は「箱根駅伝ではありませんから」と冷静に答えた。

 9月の東京世界陸上の男子マラソン参加標準記録2時間6分30秒(有効期間23年11月~25年5月)を突破したことで若林の心境が変わることがあるか。今後が注目される。

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