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「箱根駅伝5区の方がきつかった」青学大の若林宏樹がラストランの別大マラソンで日本学生新記録

スポーツ報知 / 2025年2月2日 16時13分

レース後、声援に応える青学大・若林宏樹(カメラ・宮崎 亮太)

◇別府大分毎日マラソン(2日、大分市高崎山うみたまご前スタート、別府市亀川漁港前折り返し、大分市ジェイリーススタジアムゴール=42・195キロ)

 9月の東京世界陸上男子マラソン日本代表選考を兼ねて行われ、今大会限りで現役引退を表明している青学大の若林宏樹(4年)が2時間6分7秒の日本学生新記録をマークし、日本人トップの2位と大健闘した。昨年2月の大阪マラソンで国学院大の平林清澄(4年)がマークした日本学生記録を更新。ガッツポーズでゴールした後は体が回転するほど倒れ込む激走で、若林が新たな伝説をつくった。

 ケニアのビンセント・キプチェンバ(34)が2時間6分1秒で優勝。大塚祥平(30)=九電工=が2時間6分38秒で3位だった。

 若林以外にも学生ランナーが健闘。青学大の白石光星(4年)が2時間8分42秒で6位。国学院大の高山豪起(3年)が2時間8分50秒で7位だった。

 平林は30キロ以降、積極的にレースを引っ張ったが、35キロ以降、苦戦し、2時間9分13秒の9位でゴールした。

 レースは、定刻の正午にスタート。スタート時の気象条件は曇り、気温9度、湿度86%、南南東の風0・8メートルと絶好コンディションで好レースが展開された。

 第101回箱根駅伝(1月2、3日)の5区で区間新記録の区間賞で青学大の連覇に貢献した若林が歴史に残る激走を見せた。大学卒業を機に競技の第一線から退き、日本生命入社が内定。今大会がラストレースとなることを表明している。「陸上人生で、有終の美を飾れました。山あり谷ありの陸上人生でした。やりきったという気持ちです」と若林は爽やかな表情で話した。

 レース後の会見でも冷静に対応した。

 「レースプランはひたすら(先頭集団に)ついていく。序盤まで出来るだけ目立たずに落ち着いて走ろう、と思っていました。(35キロ過ぎからのキプチェンバとのマッチレースは)ペースアップしている感覚はなかった。ちょうど上りだったので、ペースを落とせずに走れたのかな、と思います。でも、残り2キロで相手選手(キプチェンバ)の顔を見たら、めっちゃ余裕そうで、これは勝てないかな、と思った。日本学生新記録は全く考えていませんでした。トラックに入って(速報掲示板を見て)こんなに速いのか、と思った」

 箱根駅伝5区の力走からちょうど、1か月で、再び激走した。

 「箱根駅伝5区(20・8キロ)の小涌園前(11・7キロ)からの急激な上り坂の方が心肺機能はきつかったですね」

 世界陸上参加標準記録(2時間6分30秒)を突破。それでも引退の意思を固めている。

 「世界で戦えるタイムを出してもこれが最後と思っていました。これでやめるからこそ出たタイムでもあると思います。競技者としては引退しますが、走ることは好きなので、市民ランナーとして楽しく走っていきたいです」

 ◆若林 宏樹(わかばやし・ひろき)2002年9月3日、和歌山・下津町(現海南市)生まれ。22歳。下津二中3年時に全国大会3000メートル10位。京都・洛南高に進学し、全国高校駅伝では1年5区14位、2年補欠、3年1区3位。21年に青学大地球社会共生学部に入学。学生3大駅伝は1年出雲駅伝4区6位、同全日本大学駅伝6区12位、同箱根駅伝5区3位。3年全日本大学駅伝1区8位、同箱根駅伝5区2位(区間新記録)。4年出雲駅伝5区5位。自己ベスト記録は5000メートル13分41秒32、1万メートル27分59秒53、ハーフマラソン1時間01分25秒。尊敬する選手は青学大時代に箱根駅伝5区で活躍し「3代目・山の神」と呼ばれた神野大地(31)=現M&Aベストパートナーズ選手兼任監督=。ライバルは洛南高時代のチームメートの駒大・小牧波亜斗(4年)。好きなタレントは上白石萌歌。弟の良樹は青学大陸上部1年。168センチ、53キロ。

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