青学大の新主将に黒田朝日 異例のエース就任「目指すは箱根駅伝3連覇」「大阪マラソンは若林さんの記録が目標」
スポーツ報知 / 2025年2月4日 17時0分
第101回箱根駅伝(1月2、3日)で総合新記録の10時間41分19秒で2年連続8度目の優勝を果たした青学大の新主将にエースの黒田朝日(3年)が就任したことが4日、分かった。「目指すは箱根駅伝3連覇です。その目標を全員で達成できるチームをつくっていきたい。走りでチームを引っ張っていきます」と力強く“所信表明”した。
黒田朝日は、2年時の箱根駅伝では2区で日本人歴代2位(当時)の1時間6分7秒で区間賞を獲得。今回の箱根駅伝でも2区で記録を短縮し、日本人歴代2位の1時間5分44秒で区間3位と力走した。3区4位の鶴川正也、4区区間賞の太田蒼生、5区区間新記録の若林宏樹、6区区間新記録の野村昭夢、7区9位の白石光星、9区2位の田中悠登ら強力な4年生が卒業する25年度は青学大の絶対エースとなる。
青学大ではエースが主将を務めることは少なく、箱根駅伝初優勝した15年大会以降、主将が箱根駅伝で花の2区を走ったことはない(神野大地は2年時、森田歩希は3年時に2区を経験)。来年の箱根駅伝でも2区を走ることが濃厚なエース兼主将の黒田朝日をサポートするため、24年度にはなかった副将の役職を設け、神田大地(3年)が就任した。寮長には佐藤有一(3年)、主務には徳澄遼仁マネジャー(3年)が就任。役職についた4人が力を合わせて新チームを引っ張っていくことになる。
24年度は、大学卒業を機に引退して出身地のテレビ局の福井放送にアナウンサーとして入社が内定している田中が主将を務めた。原晋監督(57)は「田中は言葉でチームを引っ張るタイプの主将でした。黒田朝日は背中でチームを引っ張ることになる。神田、佐藤、徳澄を中心に新4年生全員でチームを引っ張ってほしい」と新4年生に期待する。
学生トップレベルの実力を持つ黒田朝日は「青学大キャプテン初戦」として、大阪マラソン(24日)に初挑戦する。別府大分毎日マラソン(2日)では先輩の若林が日本歴代7位で初マラソン日本最高&日本学生新の2時間6分7秒で日本人トップの2位と大健闘した。黒田朝日は「若林さんはすごい。若林さんの記録が目標になります。レースの流れ次第ですが、100%の力を出し切って、若林さんの記録を超えられるように頑張ります」と前向きに話した。
「気象条件次第では若林のタイムを超える可能性は十分にあります。若林はマラソンの概念を変えてくれた。黒田朝日は2時間5分台もあり得ます」と原監督は期待を込めて話した。
3日夜、東京・町田市の選手寮で、4年生の退寮式が行われ、黒田朝日は田中悠登から「青学大キャプテン」という重いタスキを受け取った。この日の練習前のミーティングでは原監督の隣のキャプテン指定席で号令をかけた。大学駅伝界の新シーズン主役候補の戦いが始まった。
◆黒田 朝日(くろだ・あさひ)2004年3月10日、岡山市生まれ。20歳。玉野光南高3年時に全国高校総体3000メートル障害2位。22年、青学大地球社会共生学部に入学。学生3大駅伝は1年時は出場なし。箱根駅伝は4区登録から当日変更で出番なし。2年時は出雲駅伝2区区間賞、全日本大学駅伝2区2位(区間新)、箱根駅伝2区区間賞。3年時は出雲駅伝3区3位、全日本大学駅伝4区区間賞(区間新)、箱根駅伝2区3位。2年から6大会にフル出場。すべて主要区間を担い、区間賞3回。平均区間順位1・83位と抜群の成績を残し、原晋監督(57)は「駅伝男」と呼び、絶対の信頼を寄せている。自己ベスト記録は5000メートル13分29秒56、1万メートル27分49秒60、ハーフマラソン1時間1分39秒。166センチ、50キロ。父の将由さんは法大1年時の2001年箱根駅伝1区で3位と好走し、同2区だった徳本一善・駿河台前監督と「オレンジエクスプレス」として箱根路を沸かせた。弟の然(ぜん)は青学大1年で今回の箱根駅伝では16人の登録メンバー入り。妹の六花(りっか)も強豪の宮城・仙台育英高1年生の実力派長距離選手。
◇青学大 箱根駅伝初優勝(15年、14年度)以降の成績、大作戦、主将(個人成績)
15年(14年度)優勝 ワクワク大作戦 藤川拓也(9区区間賞)
16年(15年度)優勝 ハッピー大作戦 神野大地(5区2位)
17年(16年度)優勝 サンキュー大作戦 安藤悠哉(10区4位)
18年(17年度)優勝 ハーモニー大作戦 吉永竜聖(10区登録から当日変更)
19年(18年度)2位 ゴーゴー大作戦 森田歩希(3区区間賞)
20年(19年度)優勝 やっぱり大作戦 鈴木塁人(3区4位)
21年(20年度)4位 絆大作戦 神林勇太(補欠登録)
22年(21年度)優勝 パワフル大作戦 飯田貴之(4区3位)
23年(22年度)3位 ピース大作戦 宮坂大器(登録メンバー外)
24年(23年度)優勝 負けてたまるか!大作戦 志貴勇斗(登録メンバー外)
25年(24年度)優勝 あいたいね大作戦 田中悠登(9区2位)
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