羽生結弦さん 「バラード第1番」こそ「運命の音」 覚悟の後半2本構成…単独インタビュー3
スポーツ報知 / 2025年2月5日 5時0分
プロフィギュアスケーター羽生結弦さん(30)の単独インタビュー第3回。千葉公演(7、9日・ららアリーナ東京ベイ)で千秋楽を迎える「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd “Echoes of Life” TOUR」で、2018年平昌五輪のショートプログラム(SP)「バラード第1番」を演じている。当時のままの高難度構成に、「運命の音」を重ねていた。(取材・構成=高木 恵)
平昌五輪のSP、ショパンの「バラード第1番」を、5つの曲で構成した約10分の「ピアノコレクション」を演じた後に滑る。まず、「ピアノコレクション」。「全部きついです!」の言葉通り、4回転、トリプルアクセルなどのジャンプの他、スピン、ステップで表現するパートもあり、運動量はとてつもなく多い。
「その前の演目の『マスディス』【注1】で足にきているし。あと、『マスディス』の衣装の着替えがけっこう大変。わたわた着替えながら『バラ1』の衣装を着て、すぐに靴を履いてリンクに出ていって。はあはあ言いながら『集中しよう』と思いながらブラームスが始まるし。(最初のジャンプの)トリプルループで最近ミスが…1回ミスってトラウマになっちゃったみたいで。ループがなかなか決まらないから、(次の)バッハのところのループでも焦りの気持ちがあるし。その次はトウループが来るし」
スカルラッティは、羽生さんの4回転トウループ着氷と同時に、曲が始まる。
「あのトウループめちゃくちゃ緊張するんです。その後の(トリプル)アクセルも緊張するし、疲れるし。ずっと無酸素運動をしているという感じ。整えながら、また無酸素して、ちょっと息を整えて無酸素して、みたいな感じが続いています」
そこからの「バラード第1番」。冒頭は4回転サルコー、後半にトリプルアクセルと4回転―3回転の連続トウループの2度のジャンプが入った高難度構成だ。
「ね、きついですよ。最初は普通にやれると思ったんですけど。いけるやろって思ったんですけど(笑)。思った以上にきつくて。最初は、『バラ1』の構成も平昌の頃じゃなくて2020年四大陸選手権【注2】の時のものでいいかなと思っていたんです。あれが最終形態だと思っていたので、あれでいいかと思っていたんですけど。いやなんか、『運命の音』ってなった時に、自分の『運命の音を奏でろ』って言われたら、やっぱり平昌のだよなって」
今回のアイスストーリーは「音」が一つのキーワードになっている。「バラード第1番」のスタート位置につく直前、ナレーションが流れる。「さあ、貴方の、『運命』の言葉の『音』を、奏でてください」―。
「自分がたどり着いた運命って、(平昌五輪フリープログラムの)『SEIMEI』ももちろん大事なんですけど、やっぱり『バラ1』を、あそこでノーミスできたからこその優勝だったと思うんです。あそこにたどり着くための儀式が(ピアノコレクションで)あって、あそこにたどり着くための運命をたどってきたんだぞっていうところを見せたいと思いました。難しいけど、やっぱり後半2本にしたいなっていう覚悟でやっています」
金メダル演目に、開演から30分超滑った後に挑む。競技会より小さいリンクで、ショー仕様の暗い会場で。
「けっこう軌道を変えていたりもするし、振り付けを変えなきゃいけなかったり。カーブがきつくなればなるほど、足にくるので。いろいろ試しながら大変だなとは思っていたんですけど。でもね、(埼玉公演で)1回ノーミスできているんで。しっかりやります」
【注1】ロールプレイングゲーム「ペルソナ3」の「Mass Destruction」
【注2】平昌五輪後に、演技後半に跳んだ全てのジャンプの基礎点を1.1倍とするルールが改正になり、SPでは最後の1つ、フリーでは最後の3つに制限。改正後の四大陸選手権での構成は4回転サルコー、4回転―3回転の連続トウループ、後半にトリプルアクセル。当時の世界最高111.82点をマーク。
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