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吉田義男さん京都弁の裏側で鬼気迫るハングリー精神「81番を永久欠番にしてもらいたかったですなあ」

スポーツ報知 / 2025年2月5日 5時20分

巨人・長嶋茂雄監督(左)と阪神・吉田義男監督(1975年5月18日撮影)

 元阪神の名遊撃手で、監督として1985年に日本一に導いた吉田義男さん(享年91)の訃報に4日、関係者が哀悼の意を示した。

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 「これが逆やってみい。どないなっとった思う?」壇上での独り言が忘れられない。

 阪神タイガース随一のレジェンドが旅立った。牛若丸と呼ばれた遊撃での華麗な守備はさすがに画像でしか知らない。

 身近で取材したのは2度目の監督として猛虎を率いた85年からの3年間。いきなり21年ぶりリーグ制覇から広岡西武を倒して球団初の日本一。ところが連覇確実と言われた翌年は3位。3年目は無残な最下位と急坂を転げ落ちた。

 まさに天国から地獄。当時の首脳陣や主力が集う「天地会」は脈々と続いた。

 冒頭のシーンは87年オフ。無念の退任会見で当時の久万オーナーの登壇を待つ間だった。

 確かに最下位から3位、さらに日本一なら長期政権が約束されたはずだったろう。席上、事実上解任した久万オーナーは、せめてもの、はなむけに現役時代の23番を永久欠番として贈った。

 しかしニヤリと笑ったよっさんは「(監督の)81番を永久欠番にしてもらいたかったですなあ」とうそぶいた。

 ハンデとなるはずの小柄な体をバネにしてスターダムへ駆け上がった選手は何人もいた。

 それでもよっさんほど柔らかな京都弁の裏側で、鬼気迫るハングリー精神や負けじ魂をほとばしらせたレジェンドは見たことがなかった。

 合掌。(84~87年阪神担当・世良 直)

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