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「これは田中将大、勝つでしょう」掛布雅之氏が2ケタ勝利を確信したワケ…巨人・阿部監督とスペシャル対談

スポーツ報知 / 2025年2月6日 5時10分

今季の巨人の布陣について語り合う阿部監督(左)と掛布氏

 巨人の阿部慎之助監督(45)とスポーツ報知評論家の掛布雅之氏(69)が5日までに、キャンプ地の宮崎でスペシャル対談を行った。投手では新加入の田中将大投手(36)に2ケタ勝利を期待。藤川阪神への思いなど心境を語り尽くした。(構成=島尾浩一郎、片岡優帆)

 掛布氏(以下、掛)「投手では一番ビックリしたのがライデル・マルティネスですよ。大勢という抑えがいながら『そこくるか!』っていう印象がすごく強くて。これは監督が望んだことですか?」

 阿部監督(以下、阿)「そうですね。大勢が万全だったらいいんですけど、去年ちょっと故障で出遅れたり、コンディショニング的にちょっと不安なところもあったので。もう一人、絶対的なリリーバーがいたらうれしいなと思って」

 掛「ある程度リスクも考えながらと。それとね、菅野がメジャー挑戦という中で、田中将大を獲得した。どう見ていますか?」

 阿「僕はマー君は勝てると思って獲得に動いてもらったので。今、久保コーチとマンツーマンでやっていろいろ試行錯誤していますけど、プライドだったり実績を捨ててやってくれていて。そうやってやってくれることがうれしいなと思って見ているんですけど」

 掛「楽天を退団した時にね、日米通算200勝まであと3勝という大投手を、あのまま終わらせたらいけないと思ってたんですよ」

 阿「それはそうですね」

 掛「それを巨人が受け入れた。素晴らしいなと思って。でも監督としては、もちろん戦力として考えての補強でいいんですね?」

 阿「もちろんです。もう、会った時に『3勝とは言わず、どうせやるんだったら2ケタ勝とうよ』という話を本人にもしたのでね」

 掛「今の巨人のリリーフ陣の顔ぶれを見るとね、(05年に)岡田阪神が優勝した時はウィリアムス、藤川、久保田の『JFK』というすごいリリーフ陣がいましたけど、それ以上の層の厚さ、質の高さを持っていますよ。これは田中将大、勝つでしょう」

 阿「そうですね。本当に打順ふた回り(5、6回)頑張ってくれたら、勝機はかなり出てくると思うので」

 掛「長くて6回、できれば5回でもいい形で強力なリリーフ陣につなげるわけで。JFKの時は下柳がそれで最多勝(15勝3敗)取ったし」

 掛「投手陣として見た時に、阪神の投手層と変わらないんじゃないかと。そんな手応えはないですか?」

 阿「そうですね。力的には互角くらいかなと」

 掛「今年もまずは守り勝つ野球から入りますか?」

 阿「基本はそうですね。そこは曲げずにいきたいです。自分がキャッチャーだったからか、やっぱりセンターラインをということで補強もしてもらったので」

 掛「岸田という捕手が育ってきている。だけど甲斐を獲った。連覇するために必要不可欠な要だと」

 阿「その通りです。彼が入ればキャッチャー全体のレベルアップにもつながるんじゃないかと思って獲得に動いてもらったので」

 掛「去年のキャンプでは前年に大きく負け越した阪神対策というミーティングをやって、徹底的に巨人と阪神の違いを分析して対策したと聞きましたが、今年戦う上で、監督が意識するチームってありますか?」

 阿「DeNAはバウアーとかも入りましたしね。どのチームも力つけてくるだろうなと思っています」

 掛「新監督の藤川阪神はどうですか?」

 阿「もちろん、選手はほぼ変わっていないので警戒するチームになってくると思います」

 掛「阪神は選手はほぼ変わらない。その中で藤川監督は同じ野球をやっていたら勝てない、選手が同じでも野球が変われば勝てるんだと。その一つが1、2、3番に左打者3枚並ぶと。近本、中野、佐藤輝。4番に森下、5番に大山。これは公言していますね」

 阿「藤川監督がどう変えてくるか分からないので、そこは探っていこうと思います。去年は対阪神というところを徹底的にやりましたけど、今年のキャンプでやるミーティングは課題だったり自己分析がメインになると思います。得点圏打率がなぜ低いのかとか。自分たちの反省ですよね」

 掛「相手を意識するんじゃなくて自分たちだと」

 阿「まず自分たちを知ろうよということですね」

 掛「そういう意味では橋上(秀樹)作戦戦略コーチの加入は大きいですね」

 阿「大きいですね。若い選手に野球を教えてくれるというか。状況判断だったり、こういう時は何をやらないといけないかとかを教えてくれると思う。そしたら相手を考えさせることもできると思うので。あれっ、ここで何かやってくるんじゃないかなとか」

 掛「探り合いですね。改めてになりますけど、去年の巨人はチーム全体が変わろうとしているのが見ていてすごく伝わってきた。選手たちの走る姿を見てもそうだし、チーム全体が何か変わろうとしてるのかなという1年。その結果がリーグ優勝につながったということは、ものすごくうれしかったんじゃないですか?」

 阿「本当にその通りで。若い選手に成功体験をたくさんつくらせてあげることができたことが、彼らにとって一番大きかったことでもあると思いますし。それで優勝できた。多少なりとも自信をつけられたのかなと」

 掛「今年はリーグ連覇と日本一期待しています!」

 阿「ありがとうございます!」

 ◆JFK 2005年にセ・リーグを制した阪神の必勝リレー。終盤3イニングの藤川球児(F)、ジェフ・ウィリアムス(J)、久保田智之(K)の頭文字からつけられた。セットアッパーを含めた盤石な方程式の形成は、当時の日本プロ野球では革命的で、岡田監督の最高傑作といわれた。JFKの定着以降、ロッテの「YFK」(薮田―藤田―小林雅)などの方程式に愛称がつけられるようになった。

 ◆阿部監督と掛布氏 阿部監督の父・東司さんは千葉・習志野高野球部で掛布さんと同級生。少年時代に阪神ファンだった阿部少年は、一緒に写真を撮ってもらった掛布氏がホームランを打つ姿に憧れ、掛布氏と同じ左打ちを選んだ。プレゼントしてもらった阪神2軍監督時代のユニホームは宝物として保管している。

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