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カーリング33歳ママさん司令塔・吉村紗也香がミラノ五輪へ前進 10代で「クールビューティー」と話題

スポーツ報知 / 2025年2月6日 6時45分

フォルティウスの吉村紗也香

◇カーリング日本選手権 第4日(5日、神奈川・横浜BUNTAI)

 来年のミラノ・コルティナ五輪代表選考に関わる大会で、男女の1次リーグ(L)最終戦が行われ、女子B組で“ママさんスキップ”吉村紗也香(33)率いるフォルティウスが、前年度優勝のSC軽井沢クラブに10―4で完勝。唯一の無傷4連勝、同組首位で6日の2次Lに進出した。A組の五輪2大会連続メダルのロコ・ソラーレは6度優勝の中部電力に6―5で競り勝ち、3勝1敗の同組2位で2次Lに進んだ。男子はD組で前回王者のコンサドーレ、C組のTM軽井沢が進出。

 吉村の顔に笑顔が広がった。9―4のリードで迎えた第9エンド(E)。ダメ押しの10得点目を挙げると、前年度優勝チームが負けを認めるコンシードを宣言。ライバルのSC軽井沢クに完勝し、出場10チームで唯一、無傷の4連勝で2次Lに進んだ。吉村は「自分たちの流れもいいし、調子も上がってきている」と手応えを口にした。

 母はやっぱり強い。司令塔を務める吉村は、23年12月に第1子となる長男を出産。産休を経て、2季ぶりにカムバック。以前は勝負どころでメンタルの弱さが出たが、母になり成長。「以前よりも冷静でいられる」と、どっしり構えて、メンバーに的確な指示を与えチームに勢いをつけている。

 カーリングの名門、北海道常呂高出身。10代の頃は「クールビューティー」と話題になり活躍してきた逸材だ。札幌国際大を卒業後、共に戦った同級生たちと離れ、ソチ五輪代表の北海道銀行に14年に加入。「カー娘」で一世風びしたチーム青森で活動した小笠原歩、船山弓枝、近江谷杏菜ら同じ常呂町(現・北見市)出身の五輪経験者らと合流し五輪を目指したが、4大会連続で出場を逃した。22年には当時所属の北海道銀行のスポンサー契約が終了。小笠原らとの活動を継続し、新チーム「フォルティウス」として再出発。いつか五輪の大舞台へと、夢を追いかけてきた。

 26年ミラノにつながる道は今大会の優勝のみ。大会期間中は夫から送られてくる息子の動画を見て癒やされながら戦っている。「夫が『元気だよ』と言ってくれるので安心してプレーできています」。もう悔し涙は流さない。「母で五輪」をつかみ今度はうれし涙を流す。(松末 守司)

 ◆ロコ藤沢完璧ラス投で勝利

 ロコはA組2位で2次L進出だ。スキップの藤沢五月(33)は「良い緊張感の中で試合ができた。危ない展開を耐え抜けたことが大きかった」とうなずいた。中部電力とは互いにスーパーショットを連発。点差が開かず5―5で迎えた最終第10エンド(E)。緊張感マックスの最後の1投に、藤沢が勝利を決める完璧なドローショットをズバリと決めた。サード・吉田知那美(33)も「五月、100パーセントだった」と絶賛する一投だった。

 ロコは6日からの2次リーグで3位以内に入り、準決勝に進めば、ミラノ五輪の代表決定戦出場権を獲得できる。藤沢は「しっかりこの勢いを明日以降に持っていきます」と粘り強く戦い抜く。

 ◆大会方式 1次Lは5チームずつのA、B組に分かれて総当たり戦を行い、上位3チームずつ(計6)が2次L進出。2次Lは各チームが1次Lで別組だった3チームと対戦し、1次Lの当該チーム間の成績と合わせて順位を決める。1位は決勝(9日)に進み、2位と3位は準決勝(8日)で当たる。

 女子の1次Lの突破は次の通り。

 ▽A組

北海道銀行(3勝1敗)、ロコ・ソラーレ(3勝1敗)、札幌国際大(2勝2敗)

 ▽B組

フォルティウス(4勝)、チーム御代田(2勝2敗)、フィロシーク青森(2勝2敗)

 ◆吉村 紗也香(よしむら・さやか)1992年1月30日、北海道・常呂町出身。33歳。常呂小4年時にカーリングを始め、13年世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得。14年4月に北海道銀行フォルティウスに加入し、19年はグランドスラムで日本勢初の準優勝。21年日本選手権優勝。162センチ。

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