佐藤銀平「父の過去最高の演技が見られる」佐藤Ｂ作と親子共演舞台をプロデュース

舞台での親子共演に意欲を見せる佐藤Ｂ作（右）と佐藤銀平（カメラ・頓所美代子）

　俳優・佐藤Ｂ作（７５）と息子の佐藤銀平（４７）が、１８日開幕の舞台「地上最後の冗談」（青山勝演出、２３日まで東京・下北沢ＯＦＦ・ＯＦＦシアター）で親子共演する。

　銀平プロデュースを略した「銀プロ」公演の２回目。「演劇で芸術性とエンターテインメント性の両立は難しいが、他で見ることのできない独自の空間」（銀平）が狙い。「地上―」は韓国演劇界でも注目のオ・セヒョク脚本の風刺コメディー。捕虜が集まる収容所を舞台に、銃殺を待つ間に冗談を言い合って人生を終える様子を描く。極限状態での笑い、恐怖、悲しみ。銀平と捕虜を演じるＢ作は、最後の１人となり冗談をつぶやく最長老の男を演じる。

　Ｂ作は「引き受けたのを悔やんでいます」と役の壮絶さを漏らす。息子には「幼い時から人見知りしない子で芝居を見て育ったので自分が演劇に引きずり込んだようなもの。厳しい中、芝居を続ける姿勢にはよくやってんじゃないかな」。銀平は「稽古から迫力がすごい。父の過去最高の演技が見られると思う」と親子の真剣勝負に注目だ。

　◆佐藤　銀平（さとう・ぎんぺい）１９７７年１０月１９日、東京都生まれ。４７歳。Ｂ作の前妻の長男。学習院大中退。２０１５年まで演劇集団円に在籍し俳優・声優として活動。「銀プロ」は２３年スタート。第１回は「次こそは男」（松本哲也作・演出）を上演。