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J2札幌の2年目MF田中克幸が1列前の2トップ右で存在感 紅白戦でパスセンス披露 あるぞ開幕初先発

スポーツ報知 / 2025年2月7日 6時0分

両手を広げてボールを要求するJ2札幌MF田中克幸(左)(カメラ・砂田秀人)

 J2北海道コンサドーレ札幌MF田中克幸(22)が、“1列前”の位置で2年目の飛躍を図る。熊本キャンプ中のチームは6日、オフ明けの練習を再開。紅白戦では昨季は主にボランチで17試合に出場した田中克が、2トップの右に入り、好パスを供給した。1年目は1得点に終わるも、利き足の左からの30メートル弾で、キック精度の高さを示した。「イチかバチかのパス」と自称する、独特の感覚から繰り出す武器を生かし、2月16日の開幕・大分戦(クラド)から存在感を発揮しにいく。

 驚がくの一発で、田中克が開幕10日前の練習を締めくくった。全体メニュー終了後、MF青木らと居残りで10分間、シュートを繰り返した。その中で18メートルの位置から放ったライナーの一発は、少し落ちながら、ゴール左上に突き刺さった。正GKの菅野が一歩も動けず、「すげえ」とうなった弾道に、本人は「キックのフィーリングが合ってきたので。徐々に上がってきてるかな」と好感触を口にした。

 卓越した左足の技術を、より発揮できる環境ができ上がりつつある。明大から加入した昨季は主にボランチ。1月の沖縄キャンプでも同位置かトップ下に入っていたが、6日の紅白戦では2トップ右で起用された。本職でない場所も「1個前の位置でプレーできるので。より得点に絡んだりできる」の言葉通り、右サイドから斜め左への低いロングパスが、青木のシュートに直結。岩政監督に「イエース」と感嘆の声を上げさせた。

 紅白戦とはいえ、視野の広さと独特の感性から繰り出すパスセンスが、前めの位置でも輝ける可能性をしっかりと示した。田中克は「トップ下がやりやすいが、場所がちょっと右にずれただけ。自由にやっていいと言われているし、僕のところにボールが入ってくる回数を増やして、そこからイチかバチかのパスという部分のクオリティーは求められていると思うので。そこで勝負したい」とピッチ内での姿をイメージした。

 昨季のリーグ戦での先発は1試合のみと、納得のプロ1年目とはならなかった。「より出場機会を得たかったが、終わったものはしょうがない」。あくまで見据えるのは今季の巻き返しだけ。「カテゴリーが1つ下になってどれだけやれるかはすごく大事。1年しっかり勝負して、結果にこだわって、来年またいい形で迎えられるようにやっていけたら」と表情を引き締めた。

 初の開幕スタメンも視野に入ってきたが「しっかりと準備をして、いいスタートを切られるように」と気負いはない。「好きな番号。着けたかった」と14番を背負って臨むプロ2年目の飛躍へ、田中克が戦闘態勢を整えていく。

(砂田 秀人)

  ◆田中 克幸(たなか・かつゆき)2002年3月15日生まれ、岡山県出身。地元クラブのFCヴィパルテから新潟・帝京長岡高へ進み、3年時に全国選手権4強。20年に明大へ入学し、4年時にボランチとして全国大学選手権で優勝に貢献。24年に札幌に加入し、2月24日の開幕・福岡戦(ベススタ)で後半40分にJデビュー。プロ初得点は7月10日の天皇杯3回戦・山形戦で挙げた。J1通算17試合出場1得点。175センチ、70キロ。左利き。今年から背番号は37から14に変わった。

  ◆札幌MF田中克のリーグ戦初ゴール 8月10日のホーム・福岡戦で挙げた。1―1の後半37分から出場したが、アディショナルタイム6分に1―2と勝ち越される。敗色濃厚の中、3分後、右45度、ゴールまで30メートルの位置から左足を振り抜いた弾道はライナーでゴール右へ。試合終了直前の一発で2―2の同点に持ち込み、2連敗の危機を阻止した。左足の精度の高さに加え、当時最下位とチーム状況が悪かったにもかかわらず、残り時間もない中でシュートを打った勝負度胸が評価された。その後の活躍も期待されたが、9月に左太もも裏肉離れを発症するなどし、リーグ戦は計17試合出場にとどまった。

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