【大学野球】健大高崎・高山裕次郎が神奈川大に入寮 父は広島スカウト 高校日本代表でも活躍 ４年後プロ照準

神奈川大に入学予定の健大高崎・高山裕次郎内野手はスーツ姿で入寮した（カメラ・加藤弘士）

　健大高崎（群馬）のセカンドとして昨春センバツ優勝に貢献し、侍ジャパン高校日本代表の正二塁手としても活躍した高山裕次郎内野手（１８）が７日、横浜市内にある進学予定の神奈川大野球部寮に入寮した。入れ違いで同校を卒業するソフトバンクのドラフト２位ルーキー・庄子雄大がマークした神奈川大学リーグ記録の通算１１６安打に照準を絞り、記録更新を目標にバットを振る決意を示した。

　キャンパスに隣接した野球部寮。茶色のスーツ姿で入寮した高山の表情には、活力がみなぎっていた。

　「ずっと待ちに待っていました。違う環境でできるのを楽しみにしていたので、最初から全力でできるような準備と覚悟を持ってやってきました。楽しみな気持ちが一番大きいかな、と思います」

　健大高崎では前橋市内の自宅から自転車で約１時間の通学。寮生活は初めてだ。神奈川大を選んだ理由について、こう語った。

　「早いうちから声をかけてもらった大学の一つで、ずっと気になっていました。練習に来た時、自分が全力で野球に打ち込める環境だなと感じたので、そこが一番の決め手かなと思います」

　４年後のプロ入りに照準を絞る。神奈川大から昨秋のドラフト２位で庄子がソフトバンクに入団したことが、確かな道標になる。

　「高校３年間でやってきたことと、大学４年間の７年間の全てを出し切って、４年後にはプロを目指してやっていこうと思います。庄子さんは神奈川リーグの安打記録も作っていましたし、そこを超えたいと思います」

　父・健一氏は広島スカウト（５３）。現役時代は西武で同校の岸川雄二監督（５１）とチームメートだった縁もある。父からは入学に際して「頑張れよ」と声をかけられた。岸川監督も「庄子が安打記録を作って２位でプロに行った。それを超えて１位で行けるように」と期待を込めた。

　ミスター・チルドレンをこよなく愛し、中でも「終わりなき旅」が心のベストテン１位だ。「ヒットの数にこだわりを持って、飛び抜けた成績を出せるようにしていきたい」と高山。もっと大きなはずの自分を探す、４年間の旅が始まった。（加藤　弘士）

　◆高山　裕次郎（たかやま・ゆうじろう）２００７年１月８日、群馬・前橋市生まれ。１８歳。荒牧小１から前橋北部スターズで野球を始め、南橘中では前橋ボーイズでプレー。健大高崎では１年春からベンチ入り。２年春からレギュラー。甲子園に３度出場。昨春センバツでは正二塁手としてＶに貢献。父・健一さんは広島、西武で内野手としてプレーし、現在は広島スカウト。好きな言葉は「一瞬に生きる」。５０メートル走６秒３、遠投１０５メートル。１７４センチ、７９キロ。右投左打。