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「苦しい時があったから、今がある」伯桜鵬の言葉をかみしめて相撲の魅力を伝えたい

スポーツ報知 / 2025年2月8日 16時0分

伯桜鵬

 「令和の怪物」。この異名を紙面で見なくなって久しい。大相撲の伯桜鵬(伊勢ケ浜)が出世街道を走ったのは2023年。21歳になったホープは1月の初場所で1年半ぶりに幕内に戻ってきた。「うまくいかない時でも、その時があったから今があると思える日が来ると信じてやってきた」。勝ち越しを決めた支度部屋で言葉を聞き、胸が熱くなった。

 23年当時、レイアウトの部署にいた私は、時間があれば大相撲中継を見ていた。目を奪われたのが同年初場所、本名の落合でデビューした伯桜鵬だった。幕下15枚目格付け出しで初土俵を踏むと7戦全勝、史上初の所要1場所で十両昇進。所要3場所で新入幕した名古屋場所では優勝も争った。連日「怪物」の見出しと、紙面を読むのが楽しみだった。

 いつか取材したいと考えていた24年3月、相撲担当になった。あこがれの力士の言葉をどう伝えるか。意気込んでいたが、伯桜鵬は口をつぐんだ。負傷が続き、同2月には宮城野部屋で起きた不祥事により、部屋の力士は転籍問題の渦中にあったからだ。20歳の若者にとっては酷な状況だった。記者職になったばかりで戸惑う私は、伯桜鵬と自分を重ね合わせた。

 その後、宮城野部屋力士は伊勢ケ浜部屋に移籍した。伯桜鵬は十両で5場所足踏み。勢いは影を潜めたが「毎日できることをやるだけ」と自分を失わず、幕内に復帰した。私は相撲記者2年目。厳しい番付社会で生きる力士の素顔や相撲の魅力を伝えられた時の充実感は格別だ。「苦しい時があったから、今がある」。伯桜鵬の言葉をかみしめて“番付”を上げていきたい。

 ◆大西 健太(おおにし・けんた) 2021年入社。レイアウト担当を経て24年3月に大相撲担当。

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