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阿部慎之助監督が強振指令!赤、オレンジ、青、緑の1キロ超バットで巨人が長打力取り戻す

スポーツ報知 / 2025年2月9日 5時0分

「マスコットバットを使って強く振れ!」と指令を出した阿部監督(カメラ・小林 泰斗)

 巨人の1軍野手陣にマスコットバット使用指令が出た。8日、宮崎キャンプでの打撃練習では、通常のバットとともに、各選手1キロ以上のカラフルな重量バットでも打ち込んだ。昨年までは各自の判断に任されていたが、全員で必須アイテムとして導入するのは異例の試み。阿部慎之助監督(45)の「強く振るのが基本」との方針で、投手の直球の高速化が進む中、重いバットで強振して強打の攻撃陣を作り上げる。

 赤、オレンジ、青、緑とカラフルなバットから次々と快音が響いた。サンマリンスタジアムの1軍練習。野手陣がティー打撃やフリー打撃でマスコットバットで鋭い打球を連発した。阿部監督は「もっといけるんじゃない(強く振れるのでは)と言っているんで。まずは強く振る、いい打球を打つっていうのが基本なんで」と強振指令を出していることを明かし、攻撃陣のレベルアップを掲げた。

 キャンプ前、1軍野手陣に「1キロのマスコットバットを必ず持ち込むように」との通達。阿部監督の方針だった。普段の試合は900グラム前後のバットを使う選手が多いが、練習で重いバットを使う選手が年々少なくなっていると指摘。「俺らが現役の時はフリー打撃もマスコットで打っていた」。重いバットで力強いスイングを磨いた経験から、昨年まで各自に任されていたマスコットバットでの練習を必須事項に加えて意識改革を促した。

 昨年はセ・リーグの3割打者が2人だけと投高打低が顕著だった。巨人もCS最終ステージ6試合9得点で敗退するなど、得点力不足に苦しんだ。現代は投手が当たり前のように150キロ台の速球を投げる時代。直球の高速化に対応しようと、操作性重視でバットの軽量化が進む中で「振る力をつけないと。強く振ることは徹底させていく」と阿部監督。速球に負けない“フルスイング力”を養うため、重量バットを振り込ませる。

 S班で調整を一任している坂本、長野、岡本、丸、ヘルナンデス、キャベッジを除く1軍野手は、キャンプで毎日最低1セットはマスコットバットで打つルールが設けられた。1キロのオレンジバットを振り込む大城卓は「プロに入ってからマスコットは使ったことがなかったのですが、マスコットを振ってから普通のバットを振ると軽く感じてヘッドが走る感じがする」と効果を実感。「しっかり振って振る力をつけたい」と中山。秋広も「マスコットは使ったことがなかったのですが強く振っています」と貪欲に取り組んでいる。

 この日は通常2か所で行うフリー打撃を試合と同じ打席1か所で実施。守備、走者もつけて走攻守を順番に回しながら打撃投手の球を打ち、より実戦に近い形にする工夫も見られた。その打撃でもマスコットバットを使う選手が多くいた。「いろんなことをやっていくと思いますよ」と阿部監督。リーグ連覇、13年ぶり日本一に不可欠な攻撃力アップへ打撃改革が進んでいる。(片岡 優帆)

 ◆阿部監督の珍練習&珍指令

 ▽23年11月 投手陣の四球減へ「困ったらど真ん中」。宮崎秋季キャンプでは外野手の送球改革として内野手が近い距離を投げるような横投げ気味のスナップスローを指示。「中継プレーで間一髪でアウトにできるようにやってほしい。そっちの方が速いよ」

 ▽24年2月 オープン戦前に積極走塁を浸透させるため「状況判断は必要だけど、信号無視しない暴走族をつくりたい」と指令。

 ▽同11月 若手の打撃強化に向けて秋季練習中にマン振り指令。「目標は脇腹の肉離れだ」とジョーク交じりに強く振る意識を持たせた。

理想的なバットの使い方身につく…清水隆行Point

 重いバットを使って打撃練習をすることは、振る力の強化が見込める。もちろん正しく扱うためにはそれなりの力が必要になり、筋力強化にもつながるだろう。

 またマスコットバットを使うことで、ヘッドの重みを感じて打つ感覚を養うことができる。バットは先端が太く、重くなっているが、スイングでそのヘッドを走らせないと、バットが単なる“棒”になってしまい、いくら力があっても打球は飛ばない。つまり、理想的なバットの使い方を身につけるのにも効果がある。

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