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ブルース・リーの言葉「Be Water」を拳に込め前世界王者倒す 那須川天心「負ける気はない」

スポーツ報知 / 2025年2月13日 6時20分

スパーリングで軽快なフットワークからパンチを打ち込む那須川(右)(カメラ・小泉 洋樹)

◆プロボクシング ▽バンタム級10回戦 那須川天心―ジェーソン・モロニー(2月24日、東京・有明アリーナ)

 WBOアジアパシフィック・バンタム級王者の那須川天心が12日、都内の帝拳ジムで練習を公開した。前WBO世界同級王者ジェーソン・モロニーとの「世界前哨戦」を、進化したフットワークを生かしたIQボクシングで制し、ボクシング界の「ヒーロー」になることを誓った。スポーツ報知評論家の元WBC世界バンタム級王者・山中慎介氏(42)は「足」と「右」で優位に立ち、天心の勝利を予想した。

 天心が「水」になる。スパーリング前のシャドーボクシングでは、滑らかなステップでキャンバスに円を描いた。WBC世界同級7位アレハンドロ・ジャイル・ゴンサレス(25)=メキシコ=との3ラウンドのスパーリングでは、緩急をつけたステップを見せた。「モロニー戦は中間距離の戦いになると思う。遠距離、近距離の2択で見ている人が多いが、そこの間が一番大事。相当、頭を使う試合になる。僕もIQは高いですから、負ける気はない」。IQボクシングで、距離の最適解を導き出す。

 モロニー戦に向けて、自身のXで日記を公開している。8日には「水になる」と記した。「永遠のテーマです。水は手にも持てないし、スッスッって滑らかに動く。1人だとできるが、相手がいると調和していかなければいけない。相手を待っているのではなく、自分からしっかり動かしていく。そのバランスを意識してやっている」。アクションスターで武術家でもあったブルース・リーの言葉「Be Water(水になれ)」と同じ哲学で、ボクシングを追求している。

 世界ランキングはWBA2位、WBC3位、WBO3位、IBF13位。前世界王者との一戦は、来たるべき世界戦の「前哨戦」となる。「この試合は『戦い』がある試合。この一戦で全てを失うことにもなるし、全部持っていけることにもなる。ここで勝つか負けるかで、今後のボクシング界が盛り上がるのかも決まる。今、世の中にはヒーローがいないと思う。世間的に暗いニュースが多いし、僕がしっかり明るくしたい」。ボクシング界を背負う「ヒーロー」になる覚悟を拳に込めて、天心はリングに上がる。(勝田 成紀)

 ◆水になれ カンフー映画の世界的スターで、武術家でもあったブルース・リー(香港)が好んでいた表現「Be water,my friend(友よ、水になれ)」の一節。中国の思想家「老子」が残した「上善如水(最善の生き方は、水のように生きること)」に由来するとされる。2019年の香港の反政府デモでは「水になれ」が、形を自在に変えて抵抗を続けるという意味のスローガンとなった。

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