わずか５球で…衝撃の４分、ＤｅＮＡ初回先頭・度会隆輝からドラ１トリオ３連発

度会（左）が右越えに先頭打者初球本塁打、森敬（中）が右越えにソロ本塁打、松尾（右）が左翼席に一発を放ち、３者連続本塁打となる（カメラ・馬場　秀則）

◆練習試合　中日２軍５―１６ＤｅＮＡ＝９回裏なしの特別ルール＝（１２日・読谷）

　ドラ１トリオが強烈なアピールだ。ＤｅＮＡの度会隆輝外野手（２２）、森敬斗内野手（２３）、松尾汐恩捕手（２０）が１２日、練習試合・中日２軍戦（読谷）で初回に３者連続本塁打を放ち、衝撃を与えた。

　プレーボール直後に快音を響かせた。先頭で打席に入ったのは、２３年ドラフト１位の度会。中日の２年目左腕・福田の初球の直球を捉えた。打球は右翼ポール付近に向かってどんどん伸び、右翼席後方の防球ネットに突き刺さった。「狙った球を一発で、再現性高いスイングで振れたからこそホームランになったと思う」とドヤ顔だ。この日は４安打と、１１日の中日戦（北谷）での２安打に続き結果を残した。

　球場内のざわめきが収まらないうちに、さらなる快音が続く。１９年１位の森敬が１ボール１ストライクからの３球目、内角低めの直球をうまくすくい上げた。右翼席に飛び込む一発で「隆輝がホームラン打って、打ちにくいなと（笑）。でも確信です」と手応えを明かせば、３番に入った２２年１位・松尾も初球を左翼席に放りこみ、ドラ１の３連発が完成。「ドキドキでした。初球からいったろうと。感触は良かった」。わずか５球、時間にして４分のうちに３本のアーチが描かれた。

　ドラ１トリオの３連発に三浦監督も笑うしかなく「まあ記者が喜ぶんだろうなと（笑）。３連発。良いアピールをしてくれているなと。振れていると練習の時からずっと言っていましたけど、実戦になってもできているのは大きい。そうか、３人ドラ１か」と“珍事”を喜んだ。

　度会の一発から火が付いた打線は出場野手が全員打点を挙げ、２４安打１６得点で快勝。しかし、指揮官は「練習試合です」と気を引き締めた。１３日以降も練習試合は続く。ＤｅＮＡが２７年ぶりのセ界制覇に向け、沖縄でさらに打棒を磨く。（太田　和樹）