国内女子〝最速″１３３キロ右腕・札幌西シニアの浅水梨来投手が神戸弘陵に合格

神戸弘陵に合格した札幌西シニア・浅水梨来

　中学硬式野球の札幌西シニア・浅水梨来投手（札幌星置中３年）が１２日、高校女子野球で昨季２年連続春夏日本一を達成した神戸弘陵に合格した。昨夏２年生ながら北海でエースナンバーを背負った兄・結翔投手に負けない最速１３３キロを誇る豪腕は、甲子園球場での登板、そして海外でのプレーを夢見て故郷を離れる。

　国内女子“最速”投手浅水が、高校女子野球の雄・神戸弘陵の門をたたく。「小学生の頃から行きたいと思っていた。入部したときにはＡチームのレギュラーで出たい」と腕をまくった。

　進学を志したのは小学６年時。同校ＯＧで、巨人女子チーム・島野愛友利投手（２２）が甲子園で優勝投手になっている姿に心を奪われた。「島野さんのような選手になって、甲子園でチームを優勝に導きたい」。それから一度も思いがぶれることはなかった。

　小学６年時にはファイターズジュニアに選出。幼い頃から男子選手とも互角に渡り合い、「女子だからこうだとか好きではない。男子に負けない気持ちでやってきた」。札幌西シニアでは２年秋からエースナンバーを奪取。最速１３４キロの兄・結翔と競い合い、昨夏の練習で１３３キロを計測した。

　同シニア関係者によると、国内の公式戦で１３０キロ以上を計測した女子選手はまだいない。「日本（の公式戦）で初の１３０キロを出す選手になりたい。巨人の女子チームに入って、マドンナジャパンに選ばれて、女子メジャーリーグにも挑戦したい」。高校日本一、そして世界へ。大志を抱いて名門のユニホームに袖を通す。（島山　知房）

　◆浅水　梨来（あさみず・りら）２００９年１０月１５日、札幌市生まれ。１５歳。札幌星置小１年時に星置レッドソックスで野球を始める。６年時にはファイターズジュニアに選出された。星置中では札幌西シニアでプレーし、２年秋からエースナンバーを背負った。１６３センチ、６２キロ。右投右打。家族は両親、姉、兄。