パパラッチの行為、どこまで許される?

ハリウッドニュース / 2013年9月1日 16時30分

パパラッチに車を囲まれるケイティー・プライス (c)Hollywood News

女優のハル・ベリーとジェニファー・ガーナーが、現地時間8月13日に有名人とその子どもへのパパラッチ行為を規制する法案の成立をカリフォルニア州議会で訴えた。度々問題視されてきたパパラッチの行為に関する議論が米国で再燃している。

今回の法案の対象となっているのは、主に有名人の子どもへのパパラッチ行為である。
ハルには元恋人との間に5歳の娘のナーラちゃんがいるが、パパラッチたちはナーラちゃんが保育園に通う時も付きまとっているようだ。さらに、元恋人とのことをナーラちゃんに尋ねて5歳の少女を混乱させるような行為を行ったとハルは証言した。俳優のトム・クルーズと女優のケイティ・ホームズの娘であるスリちゃんも、7歳にしてパパラッチに追われる生活を送っており、パパラッチから「ビッチ」「ガキ」といった汚い言葉を投げかけられる様子が報じられた。今回の法案では、保護者の許可を得ずに子どもを撮影することを規制し、パパラッチへの罰則を強化するものになっている。

パパラッチ行為は有名になればなるほどヒートアップしてしまい、悲劇を生み出した事件も少なくない。とりわけダイアナ元妃がフランス・パリでパパラッチに追跡されるなかで高速カーチェイスの末交通事故により命を落とした事件は世界に衝撃を与えた。事故直後パパラッチは救急車を呼ばずに撮影を続けていたという目撃談もあり、パパラッチのあり方について大論争が起こったが、今日でも有名人とパパラッチのカーチェイスのニュースは度々報じられている。また、リアリティースターのキム・カーダシアンの自宅の敷地にパパラッチが侵入するなどの違法行為を辞さないパパラッチも少なくない。

しかし、犠牲となるのは有名人だけではなく、パパラッチ自身が命を落とすケースもある。今年の1月に歌手のジャスティン・ビーバーのを撮影するために愛車フェラーリを追跡していたパパラッチが、ハイウェイで通行車にはねられて死亡するという事故が起こった。また、パパラッチ同士の車で衝突事故が発生するものの、パパラッチ行為に対する罰則は適用されず、単なる交通違反の扱いになっていた。

このような違法なパパラッチ行為の原因は、パパラッチ個人ではなく業界の構造的な問題にあると捉えるべきだろう。パパラッチは撮影した写真をメディアやエージェントに売ることで報酬を得ている。セレブのプライベートな瞬間を捉えた写真は高く売れるため、パパラッチ行為に対して規制が働いていなければその行為は際限なくエスカレートしてしまう。現在は競争が悪い方向に働いてしまっているため、現在より厳しい規制を望む声は多い。

フランス・ドイツ・ノルウェーなどの一部の国では、メディアはパパラッチが撮影した写真を使用する場合に撮影された人の許可を得なければならないなど、強い規制が行われている。アメリカではパパラッチ行為を規制する法律が施行されている州でも、実行力を持たないのが現状といえる。このような現状が続けば、悲劇は繰り返されるだろう。【橋本 トミオ】

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