L・ディカプリオの現場(2) 『J・エドガー』ある日の撮影風景

ハリウッドニュース / 2012年1月30日 18時56分

フーバーFBI初代長官を演じきったレオナルド・ディカプリオ主演作『J.エドガー』 (c)2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

【(1)からの続き】レオナルドは、テイクの前によくやるイタズラがある。みんなをビックリさせるために、大きな咳払いをするのだ。「さて、ちょっと演技をして、僕の欠点を全部忘れてもらおうかな」と彼は出し抜けに言い、ドリー上のカメラの位置を調節しているスタッフを笑わせる。

イーストウッドは携帯用ビデオモニターでフレームを確認し、ゴーサインを出す。カメラが回り始めるとすぐ、レオナルドは(撮影シーンの)興奮したフーバーになりきる。

そのシーンは複数のアングルから撮影しなければならないため、レオナルドは毎回、確実に身振りを一致させなければならない。とくに、メガネを外し、デスクの周囲を歩くときは注意が必要だ。

ある時点で、彼がもう一度演じたいと頼むと、イーストウッドは同意し、「自分を伝道師みたいだと思って、すべてもっと速くやってみて」と指示を付け加える。そして少し間を置いて、「準備ができたら、始めてくれ」と言う。そして、レオナルドはそのとおりにやってみせた。次のシーンの準備だ――。

――後日、「彼はほんとうにすごい監督だよ」とレオナルドは語る。「彼が演出するうえで選ぶシンプルなアプローチや、感情に任せて表現せず、自分がスクリーン上で描くことを本能的に信頼していることを見ればよく分かる。僕は彼のそういうところが大好きなんだ。彼は俳優にキャラクターを十分に体現する裁量を与え、同時にその全責任を負ってくれる」。

イーストウッドと組んだ者の多くが口にするように、レオナルドも「撮影が速かった」と証言する。「僕はセリフが多かったんだけど、クリントはボクシング・コーチみたいだったよ。あるいはサーカスの団長かな。彼はどのように動けばいいか、どこへ移動すればいいかを僕に言う。ロープのところに控え、僕が動きに集中し続けるのを助け、指導し続ける。彼はズバリ核心を突く指示を出すんだ。カメラが回っていないときに彼が僕に話してくれることが僕をさらにやる気にさせる。彼はどこを改善させなければいけないかを単刀直入に言う。オブラートで包んだりせず、自分の考えを率直に話してくれるんだ。僕が必要だと言えば、何度も撮り直させてくれたけど、ほとんどの場合、彼は最小限のテイクにしたがった」。

イーストウッドに全幅の信頼を寄せるレオナルド。大船に乗った彼がすべてを出し切った『J・エドガー』の演技を見れば、彼らのすごさがきっと分かることだろう。

●『J・エドガー』
丸の内ピカデリー他全国公開中
公式サイト:http://www.j-edgar.jp【ハリウッドニュース編集部】

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