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自民党「裏金問題」で揺れる北海道の2つの衆議院議員選挙区…「地元支持者の理解」で明暗分かれる

HTB北海道ニュース / 2024年5月30日 13時0分

(c)HTB

任期満了までおよそ1年4か月となり、いつ行われてもおかしくない衆議院の解散総選挙。

自民党派閥の裏金問題に揺れる、2つの選挙区のいまを探りました。

■野田佳彦元総理:

「党内処分が甘いんだったらならば、来る解散総選挙で、有権者が厳しい処分を下すべきだと私は思います。」

26日、札幌市厚別区のJR新札幌駅前で、与党・自民党を舌鋒鋭く批判するのは、立憲民主党の野田佳彦元総理です。

北海道5区から出馬予定の池田真紀元衆議院議員の応援に訪れました。

野田元総理に批判の矛先を向けられたのは、5区の自民党現職、和田義明衆議院議員です。

和田議員は2016年、義理の父である町村信孝元官房長官の死去に伴う補欠選挙で初当選。現在3期目です。

いずれも池田さんを下しての勝利でした。

その和田議員は、安倍派の政治資金パーティー券を巡る裏金問題で、およそ990万円の報告書への不記載が発覚。

党から「戒告」の処分を受けました。問題発覚後、和田議員は記者会見は開かず、ホームページで釈明。

支援者に向けては、週末に各地で国政報告会を開いて、説明を続けています。

■富永誌衣那記者:

「こちらの建物の中では和田義明議員の国政報告会がマスコミ非公開で行われています。」

今月18日、恵庭市の町内会館で行われた和田議員の国政報告会。

出席者によると、会の冒頭、不記載の問題について謝罪があったといいます。

■和田義明衆院議員:

「いろいろと厳しいご意見をいただくことも多々ございます。

ですので、このところは真摯に受け止めて反省をして私自身も初心にかえってゼロからのスタートをきるというつもりでいますし」

「Q記者会見の形で説明することは」

「そうですね。地域の方々に直接ということでやらせていただこうと思っています。」

翌19日、札幌市内のホテルで開いた自身の政治資金パーティーには、支援者らおよそ400人が出席しました。

■和田議員:

「政治不信を招いてしまいました。そしてお怒りを買ってしまいました。

このような結果となりましたことを改めて皆様にお詫び申し上げます。

誠に申し訳ありませんでした。」

問題の発覚後、初めて公の場で釈明した和田議員。

そのうえで…。

■和田議員:「いま一度、私とスクラムを組んでください。引き続きともに歩んでください。そしてぜひとも次の選挙も私を国政の舞台に押し出してください。心からよろしくお願いします。」

次の選挙に向けた意気込みを語り、支援者から大きな拍手を受けた和田議員。

■道経連・藤井裕会長:

「初心に帰って汗をかいて信頼回復に努めるとおっしゃったので、私も出席の皆さんもそれを信じて先生を応援されると思います」和田議員の説明に、支援者が理解を示す中、「政治とカネ」の問題は追い風となりそうな池田さんは、危機感を口にします。

■池田真紀元議員:

「非常に(裏金問題に批判的な)今の流れとは真逆の雰囲気を、むしろ5区では感じています。危機感を持っています。5区でしっかり勝たないといけないと思っています。」

一方、北海道9区。

選挙戦に向けた写真撮影に応じるのは、自民党の堀井学衆議院議員です。

いま、堀井議員の足元は大きく揺らいでいます。

かつて、道内選出議員として初めて総理に就任した民主党・鳩山由紀夫元総理の地盤だった北海道9区鳩山元総理が引退した2012年の選挙。

自民党が議席確保のために白羽の矢を立てたのが、スケートのオリンピックメダリストとして知名度の高い堀井議員でした。

前回選は立憲民主党の山岡達丸議員に選挙区では破れ、比例復活だった堀井議員。

当選回数は4回で、去年9月には内閣府副大臣に就任するなど、順調に政治家としてのキャリアを積んできましたが…。裏金問題で、2000万円を超える不記載が発覚したことで状況は一転。副大臣を辞任し、党からは1年間の役職停止の処分を受けています。

その後、資金不足を理由に苫小牧事務所を閉鎖するなど、地元軽視ともとられる姿勢に批判の声が上がりました。

苫小牧支部の文書には、「応援したくない、あるいは候補者を替えるべきだという意見が党員から多数出されているのが現状である」という記載も。

9区の大票田・苫小牧市の自民党支部は3月、堀井議員あてに、政治姿勢を問う質問状を郵送。

その後、堀井議員側から支部へ十分な回答がなく、先月には「支持者に真摯に向き合わない姿勢は政治家失格だ」などとして、候補者の交代を求める文書を選挙区内の各支部に送りました。

その動きに応じ、日高の浦河支部や様似支部、胆振の伊達支部など、23の支部のうち少なくとも6つの支部が堀井議員にノーを突き付ける形になりました。

堀井議員が批判を浴びるきっかけとなったのは、地元回りを軽視したとも指摘されるSNSでの発信です。

かつらをつけて「二頭流」をアピールし、トレーニングの様子などを積極的に発信しています。

過去に9区から衆院選に出馬したことがある苫小牧市の岩倉博文市長。

堀井議員にアドバイスをしたことを明かしましたが。

■岩倉博文苫小牧市長:

「それはカツラをかぶれとか、そのマシーンやれとか、僕はそういう意味で言っているわけではなくて、人間としての生き方とか政治家としての生き方が有権者に伝わるような、そういうイメージチェンジをする必要があるのではないかと言うつもりで言いました。

」後輩に異例の苦言を呈する岩倉市長。

堀井議員の選挙区支部は、今月19日に臨時の役員会を開いて各支部から意見を聞きましたが、厳しい意見が相次いだといいます。

堀井議員の交代を求める苫小牧支部の支部長は…。

■板谷苫小牧支部長:

「Q堀井氏は変われるか?変われるんですかね、わかりません。以上です。」

21日、本会議に出席した後の堀井議員にコメントを求めましたが、無言を貫きました。

選挙区支部は、各支部から出た意見を堀井議員本人に伝えたうえで、来月末の総会で次の選挙に向けた結論を出す考えですが、先行きが見通せない状況です。

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