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すすきのホテル殺人 母初公判「恐怖によって良いとも悪いとも伝えられず」傍聴・記者と元検事が見た裁判は

HTB北海道ニュース / 2024年6月4日 16時54分

(c)HTB

札幌・すすきののホテルで男性が殺害され頭部が持ち去られるなどした事件。

母親の浩子被告の初公判を傍聴していた記者と元東京地検検事の中村弁護士が語る初公判での母親の様子です。

伊藤榮祐記者:

「田村被告の裁判なんですけれども、私の後ろにあります札幌地裁805号法廷で、現在も続いています。席は70から80席ほどあるんですけれども、満席でして、傍聴券の抽選に行列ができるなど、注目の高さがうかがえました。午後3時から始まった浩子被告の初公判なんですけれども、服装はですね、黒のインナーにベージュ色のカーディガンを着ていました。そして眼鏡をかけていて、白髪交じりの髪を後ろでポニーテールのように留めるような形で、そのような出で立ちで入ってきました。入廷する際には、法廷に一礼をして、弁護側の前の方の席に座っていました」。

依田英将アナウンサー:

中村さんにも伺います。中村さんは浩子被告の印象をどう受けましたか?

元東京地検検事・中村浩士弁護士:

「非常に神妙な面持ちで明解に答えておりまして、一定程度、ご自身の主張に自信があるのかなと、そういった印象を受けました」。

依田英将アナウンサー:

なるほど。浩子被告は、死体遺棄ほう助と死体損壊ほう助、すなわち手助けをしたという罪に問われているわけなんですが、伊藤さん、浩子被告は罪を認めたんでしょうか?

伊藤榮祐記者:

「検察側が起訴状を読み上げて、裁判長が浩子被告に向かって、言い分は?と尋ねました。そうすると、浩子被告はですね、『違う点がいくつかあり、正確に伝えたいのでメモをしてきた。それを読んでも良いですか』というような質問をしました。裁判官はそれを許可し、浩子被告がそれを読み上げたんですが、『私が頭部の存在を意識しているのを知ったのは、すでに浴室の中に瑠奈被告が隠匿した後だった。そして、恐怖によって娘に良いとも悪いとも言えなかった』とも話しています。

そして、瑠奈被告からビデオを撮影されたことについては、『遺体を傷つけるような内容は知らなかった』。そして、修被告に依頼したという点については、『助けを求めるために夫に声をかけたんだ、依頼をしたのだ』というようなところで無罪を主張していました。

依田英将アナウンサー:

中村さんは、検察側、弁護側の主張を聞いて、どういった印象を受けましたか?

元東京地検検事・中村浩士弁護士:

「争点はかなり明確にはっきりしてきたかなという印象です。検察側は浴室に頭部を置いたこと、これを隠匿だということで、それを数日間、その後も続けた行為が隠匿であり遺棄であると、こういう主張ですね。弁護側はただ何もできなかっただけだと。気付いた時には、浴室に頭部をもう既に隠匿されていた。隠匿だとも思っていない。

頭部が浴室にある状態。これに対して母親として何もできなかったんだ。言ってみても、言うことは聞かなかったであろう。警察にも通報できなかった。この何もできなかったという行為、これが果たして隠匿を容認したほう助行為だと言えるのか。それは評価として違うんじゃないかと。こういった明確な主張がなされており、争点としては非常に分かりやすいんだろうという印象を受けました。

あともう1点は、ビデオの撮影の依頼行為ですね。これは何が争いになっているかと言いますと、検察側の主張は、ビデオ撮影の対象は頭部の損壊行為。これを撮影してほしいという依頼だったと。弁護側は、そういった頭部を損壊することの撮影という意識はなく、何を撮影するのか分からない。ただ、その撮影を父親に依頼したという主張で、その点も争点が明確化されたかなと思います」。

依田英将アナウンサー:

中村さんは裁判の今後の焦点、どういったところにあると感じますか?

元東京地検検事・中村浩士弁護士:

「やはり浴室への頭部を置き続けた行為、これが隠匿と評価できるのかどうか。そしてそれを浩子被告が容認したと言えるのかどうか、その評価の問題ですね。あと、ビデオに関しては、撮影依頼行為が頭部損壊を撮影依頼をしたというふうに見てとれるのか、事実関係の争いというふうに整理できると思います。

初公判は、4日午後5時ごろまで行われる予定です。

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