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「とても辛い答えですがしっかり受け止めたい」因果関係認める報告書受け遺族がコメント 旭川中2女子自殺

HTB北海道ニュース / 2024年7月3日 11時32分

(c)HTB

3年前、北海道・旭川市でいじめを受けていた女子中学生が公園で凍死しているのが見つかった問題。「いじめが自殺の主たる原因」と結論づけた再調査委員会の報告書を受け、遺族がコメントを発表しました。

2021年3月、旭川市の公園で当時中学2年生の広瀬爽彩さんが凍死した状態で見つかりました。遺族からの要望を受けて設置された再調査委員会は、いじめと自殺との因果関係などを調査し、先月30日、「いじめが自殺の主たる原因であった可能性が高く、いじめ被害がなければ自殺は起こらなかった」とする調査結果の概要を市長に報告しました。

今回の報告を受け爽彩さんの母親はコメントを発表し、爽彩さんが失踪した日から現在までをこう振り返りました。

「今も、爽彩は心の中にいます。なぜ、どうして、と自分に問い続ける日々でした。でも、やっと答えが出た、そう受け止めています。とても辛い答えですが、しっかり受け止めたいと思います」。

また認定されたいじめについて、「これまで知らなかった『いじめ』が見つかり、前の調査では認めてもらえなかった『いじめ』も認定されました。ぼんやりしていたいじめの姿が、とてもはっきり見えるようになったことに驚いています。」とコメントしています。

再調査委員会は、およそ380ページにわたる報告書の全文を年内にも答申したいとしています。

【爽彩さんの母親コメント全文】

ようやく、再調査の結果が出ました。

1年6ヶ月は長い期間でしたが、爽彩の声を見つけるためにどうしても必要な時間だったのだと思います。

本当に大変な調査をしてくださった再調査委員のみなさん、再調査を決断してくださった旭川市長、再調査を支えてくださった旭川市民のみなさん、そして温かい支援の手を差し伸べてくださった全国の皆さんに、心から感謝を申し上げたいと思います。

爽彩に寄り添った対応をしていただき、本当にありがとうございました。

爽彩も、きっと安心してくれたと思います。

特に、難しい再調査を決断して、全国各地から専門家を集めたり、予算をつけたり、再調査を全面的にサポートしてくださった市長には感謝しかありません。

市長の決断なしに今回の調査結果はなかったと感謝しています。

再調査の中で、あのときのことを思い出すのは本当につらいことでした。

聴き取りのとき、自然と涙がこぼれてしまうこともありました。

眠れなくなることもありました。

今も、爽彩と過ごしたときのことをなるべく思い出さないようにしています。

あの2月13日、いつものように私を見送ってくれた爽彩のことが、ずっと心に残ったままです。

思い出すたびにつらくなるので、自然と、あのときの記憶を消そうとしていたのかも知れません。

でも、いつも明るく、優しい爽彩の笑顔を忘れることはできませんでした。

爽彩のことを思い出すたびに、また会いたい、またいっしょにお出かけしたい、と思います。

今も、爽彩は心の中にいます。

なぜ、どうして、と自分に問い続ける日々でした。

でも、やっと答えが出た、そう受け止めています。

とても辛い答えですが、しっかり受け止めたいと思います。

爽彩がこれほどたくさんのメッセージをSNSでやり取りしていたとは知りませんでした。

代理人の弁護士が調べると、当時のメッセージがたくさん残されていることが分かり、中には「いじめ」のトラウマに悩んでいるような内容がいくつもありました。

私はつらくてすべて読むことはできませんでした。

再調査委員会の分析で、爽彩がいじめのフラッシュバックで苦しんでいた様子が目で見て分かる形になっていて、こんな分析ができるのかと驚き、同時に、とても悲しい気持ちになりました。

以前、教育委員会の第三者調査委員会にも一部のメッセージは提供しました。

でも、代理人の弁護士から、爽彩の声にはあまり関心がないようだ、情報が漏れそうだ、というアドバイスがありました。

なので、弁護士の判断で、資料の提供は最小限にしてもらいました。

でも、再調査委員会の皆さんは本当に爽彩のことを思い、真剣に考えてくれている、爽彩の視点に立って、爽彩に寄り添った調査をしてくれている、そう思えました。

なので、弁護士のアドバイスを受けて、膨大な量のメッセージを集めて再調査のためすべて提出することにしました。

医療情報も同じように、前回の調査では控えたものを含めて、すべての資料を提供しました。

長くて辛い日々でしたが、再調査の結果は以前とまったく違うものになりました。

これまで知らなかった「いじめ」が見つかり、前の調査では認めてもらえなかった「いじめ」も認定されました。

ぼんやりしていたいじめの姿が、とてもはっきりと見えるようになったことに驚いています。

そして、教室で受けた「いじめ」がどれほど爽彩を孤立させたのか。

性的いじめが、どれほど爽彩の心を傷つけたのか。

そして、その傷がどれほど長い間、爽彩に苦しみを与え続けたのか。

残酷すぎる現実に、胸がえぐられる思いでした。

今回、このような調査結果を頂くことができたのは、再調査委員会のみなさんのおかげであると同時に、再調査を決断してくださった市長、支持してくださった市民の皆さんのおかげだと受け止めています。

そして、全国からお寄せいただいた支援のおかげで、新たな資料を発見することができました。

爽彩の母親として、この場を借りて心からの感謝を改めて申し上げたいと思います。

重ねまして、みなさまのお力添えに心から感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

引き続き、みなさまのお声を励みに頑張っていきたいと思います。

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