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蒸気噴出から1年 地熱開発はどうなる? 三井石油開発の社長が会見 町長「風評被害は完結していない」

HTB北海道ニュース / 2024年7月5日 20時19分

(c)HTB

北海道蘭越町で、大量の蒸気が噴き出してからおよそ1年が経ちました。今、町はどうなっているのでしょうか。

廣瀬美羽記者:「蒸気が噴出していた現場の近くは、1年前と違ってとても静かです。現場に向かう道の手前には看板が立っていて、『環境モニタリングのため立ち入りはお控えください』と書いてあります」。

自然豊かなこの町で、突如、大量の蒸気が噴き出したのは1年前のことでした。

永山友菜記者(1年前):「今も大量の蒸気が引き出し続けています。その勢いは収まる気配がありません」。

去年6月、蘭越町の地熱発電の掘削調査を行う現場から大量の蒸気が噴出。現場周辺では、高濃度の硫化水素やヒ素が検出されました。

硫化水素中毒と診断された女性:「頭痛と吐き気がすごかった。2時間くらい横になったけど、良くならなくて」。

蒸気はおよそ2カ月で収まりましたが、体調不良を訴えた人は19人に上っています。農作物への影響も懸念されていました。

あれから1年。

廣瀬美羽記者:「現場近くの森林は、一部が白く変色しているのを確認できます」。

今の時季、青々と色づいているはずの木々は、白く枯れていました。

現場近くの農園では。

ファミリー農園日比野・日比野準さん:「(Q.1年経ったが?)水も安心して使えるので特に問題はないです」。

このトマト農家では、蒸気が噴出していた当時、取水制限がかけられ、毎日、町のポンプ車の水を使って給水していました。

日比野さん:「(山の水を)使ってないということを言っていたので。影響という影響はなかったという風に思います。(今は)全く問題ないです。水質検査もしてくれているので、すごくいい水ですよ、やっぱり山の水は」。

町は、イメージ回復や風評被害などを払拭するための「地域再生プラン」を、今年3月に策定しました。

蘭越町・金秀行町長:「風評被害については、すべて完結したという風には思っていない。ああいう事案があったのは事実。今後、蘭越町をきちっと再生を図りながら、推進を図っていかなければならない。ぜひ三井石油開発も町に対して真摯に対応していただけたら」。

こうしたなか5日、掘削を行っていた三井石油開発の社長が会見を開きました。三井石油開発によりますと、地下深くまで掘り進めていく作業の途中、冷却などのために水を循環させていました。地下の状況を確認するために水の循環を停めたことで、温度が上昇し水蒸気となって地上に出てきたと考えられています。

三井石油開発・原田英典社長:「継続している周辺環境の調査、現場の復旧作業に重きをおいて、責任をもってやらせていただく」。

蘭越町では、今後の地熱開発事業について半数以上の町民が「安全性が確認できれば継続すべき」と回答しています。

ファミリー農園日比野・日比野準さん:「なにか不具合が生じた場合の補償や対応をしっかり打ち出してもらってから、そのまま再開発してもらえたらいいなと思う。そこで雇用が生まれれば、町自体も潤ってくるので、そこは賛成」。

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