将棋王位戦第2局 渡辺九段が藤井七冠に勝利 熱い戦いの裏で「勝負メシ」巡りもう一つの戦いが 函館

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藤井聡太七冠に渡辺明九段が挑む、将棋の王位戦第2局。2日目も函館市で熱い戦いとなりました。その裏で、地元飲食店も熱い勝負を繰り広げていました。

藤井聡太七冠：「おはようございます」。

先に4勝した方が勝者となる王位戦七番勝負。17日は藤井七冠に挑む渡辺九段が53手目を封じて初日を終え、18日は午前9時すぎから対局が再開されました。対局の行方と同じく注目なのは、地元グルメから選ばれる勝負メシとおやつです。函館1日目のおやつに2人が選んだのは「ロマネスク函館」。

前田愛奈記者：「ありました。藤井七冠と渡部九段が食べたロマネスクが、ずらりと並んでいます」。

地元の老舗和菓子店「はこだて柳屋」には、早速多くの人が訪れていました。中には、藤井七冠のアクリルスタンドを持った人も。

買い物客：「将棋はなかなか難しいんですけど、おやつは一緒に楽しめるので」。

前田記者：「いただきます。幸せな味です」。

勝敗が決まる18日の対局。実はその裏で、地元の飲食店による熱い戦いが繰り広げられていました。

函館麺や一文字函館総本店・藤原恭平さん：「光栄ですね。選ばれる自信はあったんですけど、いざ選ばれるとドキドキしてきました」。

藤井七冠と渡辺九段。2人が18日の勝負メシに選んだのは、函館を代表するグルメ「ラーメン」です。藤井七冠はキンキの出汁と函館産昆布をふんだんに使った「函館麺や一文字」の「きんきラーメン」を選びました。実はこちらのお店、対局前に渡辺九段がプライベートで訪れていたんです。

記者：どっちを応援する？

函館麺や一文字函館総本店・藤原恭平さん：「いやー、どっちともですね」。

スープや具材は、店で事前に用意。麺は会場で茹でて、出来たてを提供します。

藤原さん：「2つしかラーメンの選択肢がなかったので、お互い選ばれて良かった。平和に」。

一方、渡辺九段が選んだのは、「らーめんmaido」の塩チャーシュー麺とチャーハンのセットです。

記者：ラーメン対決となったが？

らーめんmaido・三谷宏太さん：「すごく楽しみではあります。多少は意識します」。

こちらのお店は、会場から歩いて5分ほどの距離にあるため、完成したラーメンをおかもちに入れて、歩いて運びます。

前田記者：「ホテルのロビーに到着しました。おっと、チャーハンの上にのせるバターを忘れたようです。気付いてよかった」。

運び方は違えど、藤井七冠と渡辺九段のもとに無事に届いたラーメン。2人に感想は聞けないので、前田記者に2つのラーメンを食べ比べてもらいました。まずは「らーめんmaido」の塩チャーシュー麺から。

前田記者：「黄色いきれいな麺。いただきます。あっさりしていて、これぞ函館ラーメン、函館塩ラーメンという味。あっさりだけじゃなくて深みもありますね」。

続いて、「函館麺や一文字」のきんきラーメンをいただきます。

前田記者：「麺はきれいなストレート麺ですね。いただきます。キンキの出汁がすごく出ています、優しいお味ですね。ザ・和風ラーメンといった感じでしょうか」。

カメラマン：どっちがおいしいの？

前田記者：「えー、難しい質問。選べない…。どっちもいい味、どっちも個性があって、どっちも情熱を持ってラーメンを提供されていますから、勝敗はつけられません」。

そして、午後5時40分ごろ対局が終了しました。渡辺九段が藤井七冠に勝利しました。タイトル防衛を目指す藤井七冠ですが、これで対戦成績は1勝1敗となりました。

藤井聡太七冠：「序盤の組上がりのあたりから、具体的にどういう風に戦いが始まるかが非常に難しい将棋だったんですけれど、そこでバランスを崩してしまったので力不足だったかなと」。

渡辺明九段：「2日制なので、そのあたりが難しいながらもケアできた部分が良かった」。

先に4勝した方が勝者となる王位戦七番勝負。第3局は7月30日から徳島県で行われます。