未送信のメモに「そろそろ生きるのすら疲れた」遺族が胸の内語る SNSで何度も脅迫受け男性はその後自殺

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SNS上で「マジで殺すぞ」などと複数回に渡り友人の男性を脅迫したとして29歳の男が逮捕された事件。脅迫を受けた男性はその後自殺しました。男性の遺族が胸の内を語りました。

仏壇で笑顔を浮かべる28歳の派遣社員の男性。去年5月、自ら命を絶ちました。

自殺した男性の母親）

「何が起きたかわからなかったので信じられなかった」。

自殺した男性の兄）

「人違いなのではと思って警察署に行った。実際に弟の亡骸を見てそれでも実は違うんじゃないかと信じたくなかった」。

脅迫の疑いで逮捕されたのは男性の友人で派遣社員の金井凌容疑者（29）。去年4月から5月にかけて「マジで殺すぞ」などとSNS上で複数回に渡り男性を脅迫したとされています。

男性と金井容疑者は幼稚園からの幼馴染みで、男性は自殺した当時、金井容疑者夫婦と3人で暮らしていました。2人の間に何があったのでしょうか。

これは金井容疑者から男性の携帯に送られたLINEの画面。

（お前さぁ2万円払うって言ったなら払えや！）

（支払いできませんはほんとに許さんぞ）

去年4月以降、金井容疑者から連日のように金を要求するメッセージが送られていました。

自殺した男性の母親）

「かなりの金額を要求されることがあった。支払わないといけない状況に追い込まれ、（複数の派遣会社に）登録して寝る間を惜しんで働いていた」。

家族によりますと男性はアプリで位置情報を金井容疑者に共有させられるなど常に居場所を把握されていたということです。金銭の要求も続き、男性は次第に追い込まれていったといいます。

加藤諒也記者）

「札幌を出たあと江別や滝川などを寄りこの道の先で自ら命を絶ちました」。

去年5月20日、男性は北海道の月形町のゴルフ場跡地に車を止め、車内で練炭を使い自ら命を絶ちました。男性はその直前、「仕事休み？」と母親にLINEでメッセージを送ってきたといいます。

自殺した男性の母親）

「普通に仕事だよって返して、そのあと何もこなかった」。

男性のスマートフォンには遺書とみられる未送信のメモが残っていました。そこには。

「毎日金融とか誰かに金借りろの連絡、そろそろ生きるのすら疲れたわ。最後の最後まで親不孝だったね。今までありがとね」。

自殺した男性の母親）

「幼稚園の頃からの親友だと言っていたのにどうして冷酷な脅迫が出来るのかなって考えていて一口で言うと許せないという気持ちが強い」。

金井容疑者は警察の調べに対して「覚えていない」と脅迫の疑いを否認していて、警察は余罪についても調べを進めています。