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高校球児の「最後の夏」はまだ終わらず…プロ注目選手が夢をかけてエスコンフィールドのマウンドで躍動

HTB北海道ニュース / 2024年8月22日 13時47分

(c)HTB

夏の甲子園も残すところ決勝戦のみとなりました。

熱戦が繰り広げられている裏で、甲子園に出られなかった全国の球児たちが集まった大会がエスコンフィールドを舞台に行われました。

不完全燃焼で終えたプロ注目投手が最後の夏の雪辱を誓います。

8月17日(土)、夏の甲子園で熱戦が繰り広げられる一方、エスコンフィールドでは静寂の中、ある試合が行われていました。マウンドに上がったのは石田充冴選手、18歳です。彼もこの夏、甲子園出場を目指し戦ってきました。

北星学園大学付属高校の石田選手。最速149キロの速球が武器でプロからも注目されていました。しかし、甲子園出場をかけて臨んだ最後の夏の大会直前に足首を捻挫。

不完全燃焼のまま最後の夏を終えることになりました。

■石田充冴選手:

「その前まではすごいいい状態で来ていたので悔しくもなれないというかもどかしい気持ちでした」

「プロ野球選手になりたい」

幼い頃からの夢を諦めるにはあまりに不完全燃焼に終わった最後の夏。先が見えない中、野球部でコーチを務める父・威仁さんがあるイベントを見つけます。

■父・石田威仁さん:

「3年間かけた夏の大会が不本意な形で終わってしまったので/大好きな野球ができるのであればなんとかやれる方法を探したいなと思って応募した。」

■石田充冴選手:

「こういう不完全燃焼という形で終わってしまってもう1回自分をアピールする場が欲しくて、ちょうど今年から開催されるということだったので参加したいと思いました。」

「甲子園に出場できなかった高校球児にもう一度野球ができる場所を作りたい」という想いから生まれた「LIGASummerCamp」。

夏の大会で敗れた全国の高校生を対象に、プロや大学など上のステージでプレーしたい選手や高校で思うようにプレーできなかった選手が集まるこの大会に石田選手は参加することを決めました。

■JapanBaseballInovation阪長友仁代表理事:

「負けたら引退ってみんな思っているけど、本当にそれでいいのかなみたいな/たとえ負けたとしてももっと選手が成長したり野球を通じて人としても成長していくチャンスが増えるんじゃないかと思って/負けてもまた野球ができる場所があればいいなと思ってずっと考えていました。」

全国から集まった52人の高校球児を4つのチームに分けてリーグ戦を行い、上位2チームが最終日にエスコンフィールドで試合をする権利を得ます。

今月9日、栗山球場で行われた開幕戦のマウンドに上がった石田選手。自慢のストレートを武器に5回を投げて、5つの三振を奪う投球を披露。自責点0に抑えてチームを勝利に導きました。

■石田充冴選手:

「高校野球とは全然違って自分たちがやりたいように野球ができてすごく楽しかったです/勝ち進まないとエスコンで投げられないので、このリーグ戦はまず勝ってエスコンで自分のピッチングをしたいと思います。」

この日は千葉ロッテマリーンズでクローザーとして活躍した荻野忠寛さんも駆けつけました。元プロ野球選手に直接指導してもらえる貴重な機会です。

■荻野忠寛さん:「まずはボールにしっかりと力を加えたまっすぐを磨くというのが一番将来のためになると思うので、もっとまっすぐを磨くのがいいと思う。」

選手たちは合宿所やホテルで12日間にわたって共同生活をします。

■チームメイト:

「食い意地えぐい、人の弁当食おうとするんですよ。」

■石田充冴選手:

「こいつ梅干し食えないって喚いてたんで食ってあげようと思って…。」

■IMGAcademy宮部敢太選手:

「けがしていて5か月くらい実戦をしていなくてもちょっとでも実戦を経験できたらいいなと思って。」

■日本大学鶴ヶ丘高校牧野晴太朗選手:

「甲子園に出られなかったけど自分が主役になってやり切れる場があるというのは魅力的だなと思って応募した。」

本来交わることのなかった選手たち。お互いの存在がいい刺激になっているそうです。

石田選手のチームは開幕戦に勝利したものの、その後は負けが続き4位という結果に。

ただ、石田選手はリーグ戦での活躍が認められ、1位となったチームの補強選手としてエスコンフィールドのマウンドに上がるチャンスを手にします。

そして土曜日、甲子園で熱戦が繰り広げられている中で行われたファイナルゲーム。

石田選手はブルペンで準備をしながらその時を待ちます。バックネット裏ではプロ野球、さらにはメジャーリーグのスカウトが見つめる中、不完全燃焼だった最後の夏を取り戻すため、そして夢であるプロ野球選手に近づくため、石田選手がマウンドに上がります。味方のエラーなどでピンチを招くも、空振り三振を奪います。続くバッターには、この日最速となる147キロを記録。その後、点は取られたものの自分の持ち味を発揮した石田選手。

■石田充冴選手:

「いまはすごいすがすがしい気持ち/この企画を見つけてくれて参加していいと背中を押してくれた親に感謝したいです/ますはNPB入団を目標に/こいつが投げたら負けない/どおでも三振が取れるピッチャーになりたいです。」

不完全燃焼に終わった夏。たとえその舞台が甲子園ではなくとも、球児たちはそれぞれの場所でそれぞれの夢を追い続けます。

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