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「タコの滑り台」56年の歴史に幕 旭川の公園でお別れ会 元々はタコの形じゃなかった!? 意外な歴史が…

HTB北海道ニュース / 2024年9月2日 20時17分

(c)HTB

旭川市で半世紀以上にわたり親しまれてきた「タコの滑り台」。1日、老朽化による撤去を前にお別れ会が開かれ、多くの市民が集まりました。

永山友菜記者:「この場所で56年間愛され続けたタコの滑り台が、きょうでお別れです。別れを惜しんで多くの人が集まっています」。

旭川市の「常磐公園」にある、市内唯一のタコ型滑り台。この場所で半世紀以上親しまれてきましたが、老朽化のため撤去されます。1日お別れ会が開かれ、市民らが世代を超えて「さようなら」を告げました。

お別れ会に参加した人:「2歳の頃、近くの保育園に行っていたので、毎日来ていました。久々に来たら、こんなにちっちゃかったのかなと思って。すごく感慨深かったですね」。

お別れ会に参加した人:「いつもは来れないけれど、ここにあるっていう安心感みたいなものがなくなるのは寂しいなと思っています」。

地元企業の寄付により1968年に完成した、造形モルタル製の「タコの滑り台」。正式には「タコ型石の山」と呼ばれ、全国に200個以上あると言われています。

デザインしたのは、多摩美術大学で名誉教授を務める彫刻家の工藤健さん。ただの滑り台ではなく、子どもたちが芸術の美しさに触れ合うことができる「遊べる彫刻作品」として考案しました。しかし、当初はタコの形ではなく、いろんな方向から滑ることができる、こんな抽象的なデザインでした。

彫刻家・工藤健さん:「何を言っているか、その形の意味しているものが抽象形態っていうもの自体が、あまり分かってもらえない。それでだいぶ議論したんですけれども、『それじゃその上に頭つければタコになるじゃねえか』って」。

そして、完成したのがタコの滑り台。最盛期には全国におよそ250基あったということです。

工藤さん:「全て曲線で出来ていて、基盤が出来上がってからきれいに磨きあげるんですね。その手の感触と、それからただ真っ直ぐな滑り台ではなくて、ぐにゃぐにゃ曲がってトンネルを行くもんですから、本当に形の面白さというか、そういうものを子どもさんたちに伝えたいなという思いで作りました」。

お別れ会に参加した人:「眺めてみると、構造もすごく洗練されていますよね。子どもたちがうまくすり抜けていくラインとか本当にすごい。本当に残念です」。

お別れ会に参加した子ども:「さみしい。ありがとうって書いた」。

お別れ会を企画したのは、市民の有志、さよならタコさん実行委員会。万感の思いに浸りました。

さよならタコさん実行委員会・谷口雅彦共同代表:「もうしみじみとじわじわときています。皆さんやっぱり同じ思いで、さよならっていう気持ちになってくださっているんだと思って、企画してよかったと思っています」。

最後の日まで愛されたタコの滑り台。新たな遊具の設置に向け、3日から解体作業が始まる予定です。

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