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戦後の混乱で日本に引き揚げられず…「サハリン残留日本人」ら5年ぶり集団一時帰国「戦争にならないよう」

HTB北海道ニュース / 2024年9月12日 18時10分

(c)HTB

戦後の混乱によってサハリン・当時の樺太から引き揚げることができなかった日本人やその子どもたちが先週、一時帰国しました。コロナ禍やウクライナ侵攻の影響を受け、集団での帰国は5年ぶりです。

福田幸子さん90歳。北海道・幌延町に生まれ2歳の時に当時の樺太に渡りました。

福田幸子さん)

(Qどうですか日本は?)「よいです。何回来ても飽きない」。

戦前、およそ40万人の日本人が住んでいたとされる樺太。戦後、引き揚げが始まったものの混乱のなかサハリンに留まらざるを得なかった人もいました。

福田さんも父親が朝鮮人のため引き揚げられなかったといいます。

福田幸子さん)

「日本に行きたいって手続きしたけどダメだった。母さんは子供が多いから子供1人でも置いていくのはかわいそうだと」。

サハリン残留日本人の一時帰国は1990年から毎年行われていましたが、コロナ禍やウクライナ侵攻の影響で2019年を最後に中断。その間サハリンと北海道を結ぶ直行便も途絶え、今回は3カ所を経由し2日がかりで北海道に到着しました。

今回訪れた残留日本人12人のうちほとんどが戦後、日本人の親の元に生まれた「2世」です。それでも一時帰国を支援する団体は日本の地を踏むことの意義を強調します。

日本サハリン協会・斎藤弘美会長)

「自分が日本人であることをここに来ることで思い出せる、日本の人とつながれる。今の人(2世)にとっては日本とつながる非常に重要な事業だと思います」。

福田幸子さん)

「おはようございます」。

一行は札幌市内の墓地も訪問。ここにはサハリンから永住帰国を果たした人と、帰国がかなわなかった人の共同の墓が建てられています。福田さんもサハリンで故郷を思い続けた同志に手を合わせました。終戦から来年で80年になります。ロシアはいま再び戦争へと舵を切り、終結の兆しは見えません。

戦争に人生を翻弄された福田さん。今のロシア情勢について尋ねると一言、こう漏らしました。

福田幸子さん)

「情けない、悔しい。戦争にならないようにならないようにって拝んでいる」。

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