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山に入る際に注意を マダニから感染するダニ媒介脳炎 国内初の感染者が恐ろしさを語る

HTB北海道ニュース / 2024年10月4日 19時5分

(c)HTB

秋の行楽シーズン。きのこ狩りなどで山に入る際に注意したいのが、マダニから感染するダニ媒介脳炎です。国内で初めて感染した女性がHTBの取材にその恐ろしさを語りました。

佐藤厚子さん:

「自分が一体これからどうするんだって、こうなるはずはないって」。

北斗市に住む佐藤厚子さん67歳。

31年前の1993年、国内で初めてダニ媒介脳炎を発症しました。飼い犬についていたマダニを取り除いた際に手の傷から感染したとみられています。

夫の佐藤能久さん:

「熱が出る、頭が痛いっていうことで、近くの病院に行って診断してもらったら、風邪だろうという診断で風邪薬を処方されたんですけど、私はもう風邪じゃないなと思ったんですよ」。

その後、病院に検査入院した厚子さん。

2日後、夫の能久さんのもとに危篤を伝える一報が入りました。

佐藤能久さん:

「すぐ来てくれと言われてねその時にもう脳炎髄膜炎を起こしていて、それから2週間はほぼ人工呼吸器をつけて、生活入院していましたね」

治療により、厚子さんは一命をとりとめましたが、まひが残り首から上と足先しか動かせなくなりました。発熱から2カ月間の記憶はまったくないといいます。

佐藤厚子さん:「何がなんだかわからなくて。交通事故か何かでこうなったのかなと思って」。

動物が大好きで、夫と義理の母と3人で酪農を営んでいましたが、病気がきっかけで廃業を余儀なくされました。

佐藤厚子さん:

「本当につらかったです牛の他にもいろいろな動物を飼って楽しく生活していただからそれが戻ってこないなんてやりきれなかったです」。

ダニ資料これまでに国内で7例が報告されているダニ媒介脳炎。全員が道内で発症していて、今年7月にも山菜取りをしていた函館市に住む70代の男性が発症しています。

山などに生息するマダニ。専門家はマダニを運ぶシカやクマなどが頻繁に人里に現れるようになり都市部でも発症リスクが高くなっていると指摘します。

おひげせんせいのこどもクリニック米川元晴医師:

「市街地だろうとシカが出たりキツネが出たりアライグマも出てどんどん(ダニがいる範囲で)広がってきている状態で今までダニにかまれて『皮膚科で取ってもらった』という方も発症しなかったのがラッキーだと思ってもらえたらいい」

佐藤厚子さん:「わさび多いんじゃない?」

佐藤能久さん:「あ、我慢してください」

夫の能久さんに支えられて日常生活を送る厚子さんですが、自ら障害者団体を立ち上げ動かせる足でパソコンを使いこなすなど精力的に活動しています。

佐藤厚子さん:

「こうなったもんは仕方ないから、命ある限りこうやって生きていくしかないって思いますでもやっぱりこうならなければ良かったという気持ちは本当です(病気を)もっと理解して、ダニにかまれたっていうだけで流さないでほしい」。

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