1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

あの日球場が熱狂した!酒盛りしながら徹夜で並ぶ道民の熱すぎる野球愛 秘蔵VTRを蔵出し新企画スタート

HTB北海道ニュース / 2024年10月10日 19時50分

(c)HTB

夕方の情報番組イチオシ!の新企画「ニュースアーカイバー」 HTBのアーカイブ室に眠る映像から、北海道の様々なニュース・トピックスの歴史を紐解きます。初回は「道民とプロ野球知られざる熱い歴史」です。

《年に一度の一大イベント》

HTBに残る最も古い「プロ野球」のアーカイブ映像は…1970年!360度、人で埋め尽くされたスタンド。ここは札幌・円山球場です。グラウンドには…巨人軍のミスターこと長嶋茂雄さんに一本足打法の王貞治さん!プロ野球チームが北海道になかったこの頃、道民が夢中になったのは円山球場での巨人戦。それは1年にたった1度しかない、大イベントだったのです。

■女性リポーター「宿舎の前です。巨人軍の選手が出てきたんですが女性ファンでホテルの前は埋まっています。ホテルも気を遣っているようで「女性客だけの泊まり客はお断りする」というような対策を考え出したそうなんです」

巨人の選手はまるでアイドルです。そして巨人戦のチケットはまさにお宝。ファンにとっての戦いはチケットが発売される試合の2カ月前から始まります。街中のチケット売り場前には入場券を買い求める長~い列ができています。なんと徹夜は、当たり前。寝袋を持ち込み、酒盛りを始める人たちも。

■徹夜で並ぶ客「巨人を見るためにはこのくらいしなきゃ巨人ファンとは言えないんじゃないかということです」

チケットが手に入れば終わりではありません。試合の1週間前から円山球場には徹夜組が並びます。夕張市から来たという男性は並び始めて5日め。円山球場の外野席は芝生の自由席のため、少しでもいい席で見ようとみんな必死だったんです。

■球場前に並ぶ客「人生の最高の楽しみです」「1年に1回のお祭りだもん!札幌まつりより楽しい祭りなんだから。YOSAKOIソーランより大事!」「僕らはもうこれに懸けている。勝っても負けてもよし」

《道民の野球愛 そのルーツは?》

なぜ道民はこんなにも野球に熱狂するのか。北海道博物館の学芸員・三浦泰之さんは北海道に野球が伝わった興味深い史実を教えてくれました。

■北海道博物館三浦泰之学芸部長「日本への野球の伝来は明治5年と言われているんですね。札幌農学校の先生を務めていたペンハローという先生が明治10年6月に生徒の運動用ということでバットとボールを作ってほしいと頼んでいるという資料がある。(北海道で)その前後に野球がやられていてもおかしくない。(野球が)全国各地に広がっていく中でも北海道は早い事例だと思う」

そして道民は、野球の神様と言われたアメリカメジャーリーグのスター選手も戦前から目の当たりにしていました。日米野球が昭和9年に行われて函館でも1試合行われています。三浦さんは、ベーブ・ルースや大リーグの名選手がやってきて、函館の球場が盛り上がったという記録が残っていると教えてくれました。

北海道に球団を!その熱は徐々に高まり1983年に結成されたのが「北海道にプロ野球球団をつくる会」でした。当時の横路知事に陳情書を提出しますが知事は「なかなか道財政が厳しいから、大いにまた議会で議論してもらいたい」とつれない対応です。道の財政問題が誘致のネックになったかどうかはさておきこの当時、「道民球団」の誕生は夢のまた夢でした。日本ハムファイターズの札幌移転が正式に決まったのは、それからおよそ20年もあとの話です。2004年、ついに道民の悲願が叶います。

■ヒルマン監督「ホッカイドウ、コンバンワ!」

《当たり前ではない夢の光景》

新たなチームの顔が新庄剛志選手です。メジャーから日本球界復帰を決めた新庄選手に、ファイターズへの入団を求める署名活動も行われていました。

■新庄剛志選手「これだけの数(の署名)をいただきました。一番はやきとり立花!」

署名第一号のやきとり立花。道民球団の誕生を求める野球ファンが集まる店です。カウンターで仲間と新庄選手の入団を喜んでいるのは常連客の長谷川裕詞さんです。それまで一阪神ファンだったという長谷川さんは「ファイターズ応援作戦会議」を結成しました。道民にまだファイターズへのなじみがない頃。ある時はすすきので、スナックのママたちとうちわを配り…またある時はユニフォームを着て駅伝に出場。道民みんなから愛されるチームになるようにと奔走しました。

■長谷川裕詞さん「2003年当時、ファイターズの移転は決まってたんですがそんなに盛り上がりはなかったんですよ。「あぁ、ファイターズがくるのね」くらい。新庄さんが来てから注目度がぐんとあがったので、彼なしにファイターズは語れないんじゃないかなと思います」

今はメジャーリーグで大活躍のダルビッシュ投手に大谷選手。数々のレジェンドの活躍でファイターズは北海道移転からの20年で5回のリーグ優勝、2回の日本一に輝きました。かつて年に1度のお祭りだったプロ野球はいまや道民の日常になりました。

■長谷川裕詞さん「いろんな方の苦労があってこういうのがあるんですけれどなんかついつい当たり前と思っちゃうですけど、絶対違いますよね。選手もこういうところで野球ができる喜びをかみしめて最高の野球を見せてほしいなと思います」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください